秘密保護法は多国籍企業のため?規制緩和の要望に「企業業績やその他の重要情報漏えいへの刑事罰適用」
TPPや特区の問題で一緒に活動している「TPP反対弁護士ネットワーク」岩月浩二弁護士より、秘密保護法の問題点について「グローバル企業による国家経営という法的仕組み」が埋め込まれているとご連絡いただきました。
岩月先生のブログを読んていて、私も、国家戦略特区の規制制度改革事項に「企業業績やその他の重要情報漏えいへの刑事罰適用」 (p9一番下)とあったことに気付きました。
「企業業績やその他の重要情報漏えいへの刑事罰適用」が国家戦略特区という経済政策であることからも、秘密保護法が経済のために行われていることがわかります。
岩月先生は、秘密保護法は何を秘密にするか定義されていないことが問題だが、その秘密を指定するのは、「適合事業者」で、その適合事業者に多国籍企業がなりうると指摘しています。
岩月弁護士 ブログ
「特定秘密保護法の狙いが国家の株式会社化にある 事態のおぞましさに保守系議員よ、早く気づいて!」
内田樹氏は、秘密保護法は、国家を株式会社化すると指摘しましたが、岩月弁護士によれば、その株主は多国籍企業だというわけです。
そうなれば、日本の意思決定権が、国家を超え、多国籍企業にコントロールされることになります。官僚支配どころの騒ぎではありません。
審議中の国家戦略特区法も成立すれば、規制緩和における意思決定権は大きく「国家戦略特区諮問会議」に移行していきますが、この会議の過半数も、内閣総理大臣が任命する有識者でしめるとされています。
国家戦略特区諮問会議のメンバーに竹中平蔵氏が入るといった報道もありましたが、国家戦略特区ワーキンググループのメンバーや、ヒアリングに呼んだ下記の有識者の顔ぶれから、どのようなスタンスで規制緩和が行われるのか見えてきます。
国家戦略特区ワーキンググループ 委員
(座長) 八田 達夫 大阪大学社会経済研究所招聘教授
秋山 咲恵 株式会社サキコーポレーション代表取締役社長
工藤 和美 シーラカンスK&H株式会社代表取締役
東洋大学理工学部建築学科教授
坂村 健 東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授
原 英史 株式会社政策工房代表取締役社長
有識者
伊 藤 滋 早稲田大学特命教授、東京大学名誉教授
安 藤 光 義 東京大学大学院農学生命科学研究科准教授
安 念 潤 司 中央大学大学院法務研究科教授
一般社団法人 不動産協会
大 上 二三雄 エム・アイ・コンサルティンググループ(株)代表取締役
跡 田 直 澄 嘉悦大学ビジネス創造学部学部長
ロバート・フェルドマン モルガン・スタンレーMUFG 証券チーフエコノミスト
阿曽沼 元 博 順天堂大学客員教授(滉志会がん医療グループ代表)
八 代 尚 宏 国際基督教大学教養学部客員教授
大 竹 文 雄 大阪大学社会経済研究所教授
翁 百 合 日本総合研究所理事
大 森 不二雄 首都大学東京大学教育センター教授
佐 藤 主 光 一橋大学国際・公共政策研究部教授
新しい学校の会
本 間 正 義 東京大学大学院農学生命科学研究科教授
大 内 伸 哉 神戸大学大学院法学研究科教授
日本製薬工業協会
青 木 保 国立新美術館館長
南 嶌 宏 女子美術大学教授
金 野 幸 雄 流通科学大学特任教授
西本千尋 (株)ジャパンエリアマネジメント代表取締役
福 田 隆 之 新日本有限責任監査法人エグゼクティブディレィクター
美 原 融 東洋大学大学院客員教授
杉 田 定 大 同志社大学大学院客員教授
楠 本 修二郎 カフェ・カンパニー(株)代表取締役社長
中 上 英 俊 (株)住環境計画研究所代表取締役会長
一般社団法人 日本ガス協会