議案が議会に出されると、審議は委員会で行われます。

必要であれば、何時間でも議論するのが委員会ですが、実際には、1日2時間を目安に(長くなると早く終わりたいという意思表示をされることさえありま す)2日間で議論を終結し、各議員が態度を決めるとともに、最終的には多数決により、委員会での態度が決まるのが現状です。

現実には、初日2時間の審議をすると、必要な資料など請求しても翌日に間に合うものは提出されますが、たとえ、資料作成が間に合わないもの、無いもの、 (場合によっては出したくないもの?)があったとしても、それを大半の議員が良しとして、議決に持ち込まれてしまうのがこれまでの大田区議会で私が経験し てきたことです。

そこで、少なくとも、審議に必要な資料をきちんと提出していただくために、今回は、緊急経済対策として予算計上されている補正予算について質疑しました。

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第58号議案大田区一般会計補正予算(第三次)について質疑させていただきます。

今回の補正予算にも緊急経済対策として、4億8575万円が計上されています。

平成20年9月にアメリカの投資銀行リーマンブラザースが破たんして以降、平成20年度には約4億5千万円、平成21年度には約32億3千万円、平成22年度には約5億2千万円、合計約42億円を計上してきました。

「事業者への利子補助」「公共施設工事の前倒し実施」「学校給食費緊急支援」「プレミアム付き区内商品券」「新市場、新分野開拓推進事業」「受発注PRセ ミナー」「新製品・新技術実用化緊急支援事業」などにより、区内への経済波及効果を狙ってきたわけですが、その効果や評価はこれまで示されてきていませ ん。

区民一人当たりに換算すれば、6000円程度ですが、42億円と言えば、少なくない金額です。

果たして大田区は、緊急経済対策として行っている各事業に対して、雇用創出効果、消費刺激効果、競争力強化効果など何をどの程度期待して緊急経済対策を行っているのでしょうか。

毎回、漫然と緊急経済対策費として計上するのではなく、その「効果」や「評価」を議会に示すべきと考えますが、これまで議会にはそうした資料は示されたことがありません。

そこでうかがいます。

【質問1】

審議にあたり、この42億円を使って過去3年間にわたり行ってきた経済対策の「具体的な効果」と「評価」について示していただけるのでしょうか。

【答弁1】

緊急経済対策の効果の検証は難しくて出せない。

特に、公共工事に期待するのは、区内の雇用が創出されることであり、受発注が拡大することです。

しかし、残念ながら、競争入札に付し、区内企業が落札したとしても、雇用や受発注が区内であるとは限りません。区外に下請けで出してしまうことも可能なのが現在のしくみです。

それを抑止するための方策として、入札の評価を単なる価格だけではなく、区内雇用創出や下請けの制限などをポイントとして評価する「総合評価落札方式」という手法があります。

私は、事業者選定にあたり、企業の社会的責任=CSRを評価する選考基準を設けることを提案してきました。

大田区でも、現在、入札及び契約の適正化に向けた取り組みを行っていて、特別簡易型総合評価方式が試行段階であると聞いています。

そこで、うかがいます。

【質問2】

今回の補正予算で計上されている緊急経済対策4億8575万円ですが、仮に、可決された場合には、通常の入札、あるいは、工事案件によっては随意契約になると聞いています。
仮に、区内経済波及効果をより高めていくために、今回の緊急経済対策に限り総合評価落札方式の採用を議会が希望した場合、「総合評価落札方式」に変更することは理論上可能でしょうか

【答弁2】

仮に議決にその条件を議会が付したとしても契約の下請けや発注、雇用に工夫を凝らすことで、区内事業者や区民への経済波及効果の実効性を高める総合評価落札方式を採用することは出来ない。