今回の議会に送付されている議案から私は、議決とはいったい何なのかという思いを強くしました。

日本の政治は、一部の住民投票や国民投票を除き、代議制がとられ、選挙で選ばれた議員が、住民、あるいは国民にかわり、意思決定を行っています。大田区議 会においても、大田区のルールである条例を定め、また、予算を決定し、定められた契約を締結する際には議決が必要になります。

議決は、区民との約束であり、区政が適正に執行されていることのお墨付きでもあります。

ところが、今回の議会に上程される議案や報告案件に、いったん、議会において、議決を経ながら、議決の内容を変える、議決の際の説明と異なった内容に変わ る、議決を求めながら、その内容について精査していないといった議決の形骸化ではないかと思われるものが見受けられます。

議決した際に説明した内容を議決したのちに安易にくつがえしているということになれば、議会が軽視されているということであり、つまりは、大田区民軽視にほかなりません。

そこで、この私の印象が単なる思い違いであることを願い、第79号議案「平成23年度大田区一般会計補正予算(第4次)」について質疑しました。

今回の補正予算には、体育館の引き継ぎ経費ほかとして269万2千円が計上されています。

ところで、この大田区総合体育館は、途中で計画変更が行われ、観客席を3000席から4000席へと増やし、規模の大きなトップレベルのスポーツを招へいできる施設に変わっています。

私は、基礎的自治体が持つ体育館は、住民の健康や余暇のために使われるべきであると考えているため、計画変更が特別委員会に報告された際に、区民利用が制限されることがないかどうか確認しています。

当時、大田区は、私の地域利用が制限されてしまうのではないかという質問に対し、見るスポーツもするスポーツも区民の方が中心で、区外の方を中心にしたものではない。と答えています。

ところが、最近になって、大田区は小中学校のPTAの会長・副会長を集め、大田区総合体育館が完成したら、利用が厳しくなると説明したと聞いています。
まさか、指定管理者制度の利用料金制を採用したから民間事業者の利益を確保させるために、利用料金の高い収益事業を優先しているわけではないと思いますが、実態はどうなっているのでしょうか。

そこで、区に対して
①施設建設契約や施設設置条例、指定管理者の指定などの議決を経てしまえば、それまで議会に説明してきたことと異なる利用をしてもかまわないと考えているのか。

②大田区総合体育館の利用は、これまでの区民利用が損なわれない形で運営を確保されるのでしょうか。収益事業と団体利用、区民利用の割合を示し説明すべきと考えますがいつ示されるか。

の2点について質疑しました。

区は、見るスポーツを優先してはいないと答えましたが、区民利用割合などについていつ示すか明確に答えませんでした。

しかし、その後の委員会において、¥3000以上の入場料を徴収する利用者を優先とし、2年前から予約できることが明らかになりました。区民利用が4か月前ですから、かなりの優先権を与えています。
確かにスポーツ大会などは、事前に会場を定める必要があり、優先予約の仕組みは必要ですが、週末利用の何割までなど利用に制限を設けなければ、区民利用が制限される可能性があります。

営利目的の利用割合を制限せず、利用の許可を指定管理者に与えることが適当であると言えるでしょうか。

現在のところ、区は、未だ、予約は受け付けていないが、打診はあると説明し、一件も予約の入っていない受付簿を持ってきました。

3000席から4000席に体育館規模を広げながら、来年6月のオープンを控え、半年前に何の予約も入っていない状況にも問題がないとは言えません。

多額の区民の税金を使って、区が行おうとしている体育館事業に問題はないでしょうか。