大田区を「宣伝」して市場経済のお手伝いをする前に、大田区が広報すべきは大田区の住民福祉のしくみ

行政の「車内広告」を見るようになりました。「宣伝しないと売れない【水】」や「良いことをアピールしないと受け入れてもらえない【政策】」があるのかと勘繰りたくなります。と思ったら、ブランディングシティープロモーション、だそうです。わけがわからない。だいたい、2017年の当初予算に人事まで変えて計上したのに、半年経ったら、「変更」のための補正予算です。どれほどいい加減に予算計上しているのでしょうか。というわけで、補正予算に賛成できなかった理由です。

 

✖第74号議案 平成29年度大田区一般会計補正予算(第4次) 反対
今回の補正予算には、平成29年度当初予算に計上した「仮称大田ブランディングシティープロモーション戦略の策定予算」を来年度に使うため、1,000万円の債務負担行為を計上するとともに、所管課を当初計上した総務課から広聴広報課に変更するための補正予算が計上されています。
ブランディングシティープロモーションと聞いて、いったいどれほどの区民が、何をするための事業だと理解できるでしょうか。
平成29年度予算に計上されているものの、ブランディングシティープロモーションについて初めて区議会に説明されたのは、今年の8月の総務財政委員会で、予算が可決した後です。
委員会では、
「おおたの魅力」をブランディング化して、シティプロモーションを展開していく ための戦略を策定していくものでございます。
と説明していますが、余計何をしようとしているかわからなくなりました。
住民福祉のためにある基礎自治体なのですから、誰に何をどう発信すると、住民生活にどのような良い効果があらわれてくるのか、明確に示すべきではないでしょうか。
一方で、何かを積極的に発信しようとしている大田区ですが、知らないために行政サービスが届いていない区民は、まだまだいます。
市場経済のお手伝いをする前に、大田区が広報すべきは、大田区の住民福祉のしくみを区民に丁寧にお伝えすることではないでしょうか。
「申請主義」で住民福祉が届かない区民が大勢いるにもかかわらず、ブランディング・シティ・プロモーションという不明瞭な分野に税金投入するのは、優先順位が違うと思います。
しかも、最近、大田区では、当初計上した予算を期の途中で変更することが増えています。
今回の補正予算も、平成29年度当初予算で計上したにも関わらず、検討に時間がかかり今年度使えなくなったため、債務負担行為で来年度へ繰り越すとともに、総務課から広聴広報課に担当部署を変えています。
なぜ部署を変えたのか聞いたところ、他自治体や企業と話し、収集発信の総合的窓口である広聴広報課が主軸で予算の進行管理をしていくということですが、その程度のことは、予算編成段階でわかることです。それすら検討せずに、予算を提出していたならさらに問題です。
今年3月に議決を得た事業をわずか半年で変更するような予算の立て方は、安易であるだけでなく、短期間で状況が変わる、まるで、投資したら短期で利益を回収する市場経済のようで、本当に心配です。
大田区は、29年4月1日から、シティプロモーション担当係長を広報広聴課内に新たに配置しています。人を新たに配置する際に当然検討すべきことができていなかったということでもあり、何をしているんだろうという気持ちです。企業の声をきいて変わっているのも気になります。
行政は、法令と、長い間、積み重ねてきた歴史的な経緯のもとに、執行機関として存在してきました。
地方分権とそれに伴う政治主導が、首長の裁量権を大きくし、長い間に大田区行政が積み上げてきた秩序を壊さないよう警告の意味も込め、反対といたします。