昨年6月から、新サービス貿易協定(TiSA:Trade in Services Agreement)交渉が行われている。

(*外務省HPより)
新サービス貿易協定(TiSA)交渉の進展(参加国・地域による共同発表)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_000387.html

TPPに比べ、圧倒的に情報量の少ないTISAだが、その影響は少なくない。

1.TISAの参加国にEUが加わるなど関係国が増える

TPPの12か国に比べ、EUも含めれば48カ国。

TPP

シンガポール,ニュージーランド,チリ,ブルネイ,米国,豪州,ペルー,ベトナム,マレーシア,メキシコ,カナダ,日本

TiSA交渉の参加国・地域(22か国・地域(EU各国を含めると48か国))
日本,米国,EU,カナダ,豪州,韓国,香港,台湾,パキスタン,ニュージーランド,イスラエル,トルコ,メキシコ,チリ,コロンビア,ペルー,コスタ リカ,パナマ,パラグアイ,ノルウェー,スイス,アイスランド(2013年6月現在,次回会合からリヒテンシュタインが参加)。(*外務省HPより)
http://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html

国別地域別対外輸出割合をみてみると、(一般社団法人日本貿易協会キッズサイトより)

輸出 : アメリカ18.5%、中国18.1%、アジアで53.1%、中東3.6%、EU10%。
輸入 : 中国21.7%、アメリカ8.4%、アジアで44.3%、中東19.3%、EU9.4%。
http://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html

2.サービスはGDPや雇用に占める割合が大きい

GDPの74.5%  雇用の70.2% はサービス産業で占められていると 外務省の資料 にも書かれている。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000006996.pdf

3.公共調達がターゲット?

経済産業省が平成24年度に行った委託調査で興味深い報告書を見つけた。

「平成24年度内外一体の経済成長戦略にかかる国際経済調査事業」
(欧州連合との経済連携促進のための制度分析調査)

まさに、これなんだろうなあ。と思う。

以下、「平成24年度内外一体の経済成長戦略にかかる国際経済調査事業」 より

日本の政府調達のトータルボリュームは約 35 兆円、そのうち WTO 対象となるものが約 10 兆円、非対象案件が約25 兆円という推計値を出している。

で、EU は海外企業が応札可能な割合は85%。メリカは32%、日本は28%なのだそうだ。

しかも、日本はそのうち外国企業の占める割合が件ベースで2.7%、金額ベースで3.5%。
しかし、EUも外国企業からの調達は3.5%と非常に低いと報告されている。

内需が中心ということだ。

TPPももちろん政府調達(7)もサービス(10~13)も対象になっているのだが (P3 TPP交渉で扱われる分野参照)、そこにEUも入ることで、企業にとっては大きなビジネスチャンスを得ることになるわけだ。

今、公は、こぞって、企業に自らをあたかも身売りするかのように公共分野の民間開放に血道をあげている。

民主主義の及ばない領域を、民主主義によって成り立っている「政府」が創り出そうとしている。

そんなことは可能なんだろうか。

そうやって、民主主義の及ばない分野を作ってしまったら、公僕とは呼べないんじゃないだろうか。

公僕でなくなった政府や行政や公務員や議会や議員や、そういう役割の人たちは、それでも、私たちから税金を集め、法令を定め、それらを強要するのか、そんなことが出来るんだろうか。