区長など特別職の給料や退職金を減額する条例に反対するというと、どうして?と思われる方も少なくないと思います。

首長や議員などの政治家や役人の給料は、下げれば有権者の支持が得られるというのが一般的な風潮でもあります。

しかし、下げればよいというわけではありません。安易な給料減額は、大衆迎合的な人気取りになりかねず、区民に付託された責務と受け取る給料等の考え方は、その職に誰がつこうとも、区民に説明のできる適正な額を定める必要があります。

給料、退職金減額条例に、あえて、反対しなければならなかった理由について報告します。

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■報酬審議会にかけながら答申結果を議会に示さない■

区長は第三回定例会において条例改正して、選挙公約だった区長退職金を見直すために「大田区特別職報酬等審議会」に「区長と副区長の退職金を諮問できるようにしています。

しかし、条例改正までして区長・副区長の退職金について報酬審議会に諮問したにもかかわらず、その答申結果を委員会資料として配布していませんが、配布すべきです。

■報酬審議会にかけて月額わずか¥1000減額=根拠は23区平均■

今回の報酬改定の結果、区長の給料は月額¥2000、副区長は¥1000。区長の退職金は216万円、副区長は55万円程度減額になります。

それでは、区長は報酬審議会に何を諮問し、どうしたかったのでしょうか。

■適正な額まで報酬審議会に丸投げ■

報酬審議会には

①議会の議員の議員報酬の額、ならびに、区長及び副区長の給料の額
②区長及び副区長の退職手当の額

の「適正な額」について諮問されています。

区長は、報酬審議会に適正な額まで、諮問してしまいましたが、何が適正なのか、まず松原区長が自ら政治判断し、大胆な給与、退職金削減案を諮問すべきです。

今回、区長と副区長は、23区給料や退職金の平均との差額を減額していますが、平均値と比較した差額程度を減額するために、わざわざ報酬審議会に諮問してまで行うべきことでしょうか。

23区で一番高いからとか低いからということで給料や退職金の適否は判断できないはずです。これまでの4年間、平均で無かった区長の給料と退職金は不適正だったのでしょうか。

たとえば、大阪市長選挙において圧勝した橋下市長は、自らの月額給与を3割、退職金を半額カットする条例案を、市長就任直後の12月議会に提案すると報道されています。

この間、改革の代名詞になっている橋下市長は給与と退職金を自らカットすることが「適正」であると政治判断しているのです。

大田区を代表する区長が、現在の経済、社会、区民生活や大田区の財政などの状況から、自らの給料や退職金がどうあることが適正であるかを判断できず、報酬審議会に丸投げすることなどあってよいのでしょうか。

■同時に諮問した区議会議員の報酬は適正!?■

一方で、区議会議員の報酬については、諮問しながら、適正であると結論付け据え置いてしまいました。

現在、大田区議会は、議会改革をスタートさせていますが、当然、報酬も対象であり、報酬の見直しの機会ととらえ、区議会として議員のありかたまで含めた議論を行うべきでした。
区長が議会への公式な通知もなく報酬審議会に諮問し結論付けてしまったことは、大田・生活者ネットワークとしては、非常に不本意です。

諮問のあり方においても、また、その結論においても現在の経済、社会、区民生活の状況や大田区の財政状況にふさわしいとは言えず、条例改正してまで審議会に諮問した結果としてはお粗末で反対しました。