大田区は区民利用施設の使用料を総額概算で2100万円引き上げようとしています。
戦後最長のいざなみ景気も、リーマンショックも経験しながら放置してきた区民施設使用料。
17年間放置し、なぜ今引き上げるのかの理由が社会経済状況。単なる怠慢だったのではないでしょうか。

いま引き上げてはならない3つの理由から議案には反対しました。

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フェアな民主主義 奈須りえです。

施設使用料引き上げ議案について反対の立場から討論いたします。

これらは、受益者負担の適正化の観点から施設使用料を改定するための条例改正です。


施設使用料を引き上げてはならない理由について次のつの視点から反対いたします。

まず第一に、なぜ今引き上げなければならないのかの理由が明確でないことです。

17年放置し、なぜ今引き上げる?
景気が良いから?財政悪化?~

大田区は、平成10年から17年間も、しかも、その間2回も改定の取り組みを行いながら、使用料を改定せず、今回17年ぶりの改定を行います。この間、料金改定しなかった理由について質疑したところ、大田区は、社会経済状況をあげました。

しかし、平成10年から17年間の間には、いざなみ景気と呼ばれる戦後最長の好況時があり、また、リーマンショックや震災による景気の落ち込みも経験しています。

 

税収が減るときに利用料を上げるべきだと大田区が考えているのか、景気が良くなり税収が好調だから引き上げるべきとしているのか、それとも、単なる歳入と歳出の帳尻合わせなのかわかりませんが、いずれにしても、見直しをしてこなかった理由にはなりません。

特に今回大田区は、負担の公平を理由に使用料を引き上げるのですから、その理屈から言えば、この17年間、程度の多少はあれ、負担の不公平な状態に区民が置かれていたことになります。

しかも、それでは、今回使用料を引き上げることで、区民の負担は本当に公平になるのでしょうか。

負担の公平と言いながら、高額で減免の増えているアプリコや体育館は見送り!でいいの?

二つ目の理由は、負担の公平と言いながら、高額で最近減免や優先使用が増えているアプリコや体育館などの使用料引き上げを見送っていることです。

大田区は、施設を使う人と使わない人との公平性に注目して引きあげようとしていますが、施設規模が大きく、使用料の高額な体育館やアプリコなどの施設の使用料改定を見送りました。

体育館は指定管理者制度の利用料金制を採用しています。指定管理者制度を採用しているために、使用料が指定管理者の収入になり、区民から見えにくくなっています。

体育館、アプリコなど大規模施設について、料金改定を見送ったとしても少なくとも、使用実態、使用料収入や減免の状況は使用料引き上げ検討の参考資料として委員会審議委にお際に提供すべきですが、明らかにされませんでした。

区民生活にもっとも影響の大きな身近な施設の使用料をまっさきに引き上げ、収益目的で使われることもあり、金額が大きく減免やや優先利用も行われているアプリコなどの引き上げを見送るなら、大田区はその責務を果たせていると言えるでしょうか。

特に、アプリコは、指定管理者が公益目的で使用する場合に料金の減免を認めています。

公益とは、広く社会一般の利益をいうと答弁しているとおり、利用者を限定せず誰もが利用できれば公益となりますから、料金を徴収する収益事業であっても減免を受けているかもしれません。

良いことだからと公益のために指定管理者が施設を減免で優先使用を繰り返せば、それだけ、収入が減り、一般区民利用にしわ寄せがきているという構図になりはしないでしょうか。

今回の改定による影響額は概算で2100万円だそうです。

今回検討を見送ったアプリコや体育館は減免や優先使用も他の施設に比べ多いことが想像されますから、減免を受けている人との公平性は、放置されたままです。まず、金額の大きな施設の使用実態を明らかにしたうえで、全体の使用料徴収額の目安を定めるべきです。

負担の公平で区民利用施設は2100万円引き上げながら、4000万円の優先度の低い空の日は継続実施
その3は、負担の公平と言いながら、高額で優先度の低いイベントを行っている問題です。

一方で、今回の受益者負担の適正化、負担の公平性を保つための改定であれば、使用料の総額は据え置き、引き上げはしないことも可能です。
利用料引き上げ見込み額2100万円は、たとえば、空の日のイベント4000万円など最近大田区で増えているイベントを控えればすむ金額です。

地方分権で自治事務になった保育のために住民税が10%と定率化され増えた大田区の自主財源ですが、仮に、自由に使えるからとこうしたイベントに税金が使われ、受益者負担を理由に施設使用料は財政確保のため引き上げる構図なら、区民は納得できません。

以上をもって反対討論といたします。