この条例改正は、東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律の制定、経 済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための地方税法及び地方法人税等に関わる暫定措置法の改正等に伴い、行われる整備されようとしているもので す。

と、非常にわかりにくいのですが、名前が

東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」

なので、震災地の復興のために使う増税なのかなと思うわけですが、

緊急に地方公共団体が実施する防災のための施策>に要する費用の財源を確保するため

であれば、何にでも使える税金です。

大田区への影響で言えば、

●平成25年1月1日以降に支払われるべき退職所得について、区民税の10%税額控除を廃止することによる見込み増税分:年間9千万円。
●平成26年度から平成35年度までの特例措置として、
区民税の均等割の税率を3000円⇒3500円
平成26年から35年までの間、1年間あたり、1億7千万円の税収増の見込み
◎都税分500円増税と合わせればて、年1000円増税。

問題は国が一方的に決めた、増税の奨励を大田区として主体的な議論もなしに受け入れてしまうことです。
しかも、これまでの大田区において、増税が必要なほど財政がひっ迫しているという議論は一度もありませんでした。

仮にどうしても必要な増税なら、その必要性をきちんと議論し増税の必要性、妥当性、区民生活への影響と効果を明らかにした上で、増税すべきではないでしょうか。

たとえば、大田区の一人あたりの平均所得の推移をみますと

平成20年度は470万
平成21年度は450万
平成22年度は420万

と大きく落ち込み続けています。

こうした状況における増税の区民生活への影響は示されたでしょうか。影響を上回る効果を示せているのでしょうか。

しかし、区議会において、こうした況を見極めた上での増税の必要性や効果などは一切明らかにされませんでした。

国において増税が議論されている中で、まず指摘されるのは、増税の前にすることがあるというということです。
大田区においても、少なくとも生活者ネットワークが指摘してきた経営改善・改革は一向に進んでいません。外郭団体や第3セクターの改革、人件費の点検な ど、も相変わらずの状況で、経営改革や改善はお題目ばかり。民営化や民間委託による当然の人員削減を経営改革の効果としているのですからまやかしもいいと ころです。

区民税、増税の前にするべきことをまず行っての増税ではないでしょうか。

税収のの大きな伸びの期待できない状況下において、私たちは、徴税と税金の使い方についての構造改革を求められています。

国の赤字国債が問題になっていますが、赤字国債は国が無駄遣いをするから生まれるだけではなく、地方もまた、その原因者であることを忘れてはなりません。

今回の補正予算では総合防災力強化事業のために5億3890万7千円が追加されています。上程時の「財政運営の一貫性、計画的な支出、年間予算としての当 初予算の意義を考えるうえからも、安易な予算の補正は極力なくし、必要最小限度に抑えるのが基本ではないか」との質疑に対して、4月に首都直下型地震の新 たな確率の発表を受けたためという理由を伺いました。

確かに大田区は面積も広く、また、人口も多いため、影響が大きいという結果がでてはいますが、こうした災害時に大きな影響を受けることは、今回の発表により初めて分かった事ではありません。

大田区では、東日本大震災を受け、昨年すみやかに総合防災力強化委員会の会議をたちあげ、その対策について考えてきています。本当に必要な防災対策であれ ば、総合防災力強化会議の結果は、パブリックコメントも、すでに終了していたタイミングであり、そこから得た知見は、当初予算で生かせたはずで、当初予算 に計上すべきでした。
また、財源が足りなくて、防災対策が講じられないということであれば、そのことが課題として明らかになっていなければならなかったはずです。

増税の議論もなく、予算編成が行われ、歳出カットが叫ばれながら、十分な財政改革もできず、結果として国の法改正に従い、安易に増税するなど到底区民の理解を得ることはできません。

そして、特別区民税増税を当て込んだかのように、当初予算を減額し区民には1.9%と大きく財政改革イメージをアピールしながら、補正予算で増額。しかも、その増額内容に緊急性がうすいものを盛り込んでいるとなれば、区民の区政への信頼は揺らぎます。

国主導の国が示した地方税増税枠に安易に追随することは、これまでの赤字公債を積み増していく財政構造を踏襲することに他なりません。今後も安易な・国主導の増税が行われることは決してあってはならず反対いたします。