第二回定例会に、特別区税条例の改正の議案があがりました。地方税の改正に伴う改正です。

その中に、ふるさと納税に関る改正があり、改めて、内容をチェックしたところ、ふるさと納税が広がれば広がるほど、格差が広がる可能性があるという気になる関係が見えてきました。

厳密に言えば、格差拡大につながるため、地方税の改正は反対ですが、国の法改正に伴う改正だったため、条例改正案には賛成とし、大田区政での運用について意見を述べました。

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第66号議案「大田区特別区税条例の一部を改正する条例」は地方税法の改正に伴い、規定を整備するための条例改正です。

ふるさと納税は、区民税の一部を納税者が選ぶ自治体にまわせるようにする仕組みで、都市と地方の税収の格差是正を目的として創設されました。

大きな流れで言えば、大都市部から地方に税収が流れるため、慢性的な財政赤字に悩む地方からは賛成する意見が多い一方で、大都市部からは反対や慎重な意見が多くなっています。

今回の改正により、ふるさと納税を行う場合、ワンストップで控除を受けられる仕組みが導入され、総務省はHPでふるさと納税がより身近になったとアピールしています。

ふるさと納税は、総務省のHPに都会に出てきた方が地方へ恩返ししたい想いにふれ、税制を通じてふるさとへ貢献する仕組みとか言ってあるように、大都市部から地方への税の移転を促します。

また、ニッセイ基礎研究所は「減税されるのは納税額の一定の範囲に限られるため、高額納税者ほど税金が免除される額が大きい。例えば、高額納税者が、1万円以上の寄附者に5千円相当の特産品を贈る10自治体に寄附した場合、合計5万円の特産品を手に入れる。特産品を手に入れるために10万円支払っても、9万8千円減税されれば、2千円で5万円の商品が買えることに等しい。しかし、これほどのメリットを受けられる人は限定される」と指摘しています。

ふるさと納税の背景に「東京富裕論」があるかどうかはわかりませんが、少なくとも、ふるさと納税が今回の改正でより身近になることは、大田区の税収が地方に流れる可能性があることを意味します。

このことをきちんととらえ、今後の大田区が、税金の使い方の優先順位をさらに明確にし、基礎的自治体の責務である子育て介護障がい教育といった基本的人権と健康で文化的な最低限度の暮らしを守る区政運営をしなければなりません。

特に、「ふるさと納税の利用目的は多岐に渡るため一概に判断できないが、H25年度のように特産品目当ての寄附者が大多数を占める状況が続くのならば、不公平な気もしないではない。」というニッセイ基礎研究所の指摘から、ふるさと納税で一義的にメリットを受るのは高額納税者ということになります。

だからこそ、今回の地方税改正に伴う条例改正を行うのであれば、大田区の税金の使い方が格差是正、セーフティーネット構築のため使われることを要望し賛成いたします。