国際環境NGO FoE Japanとリニア市民ネット東京の共催で行った、緊急オンラインセミナーでお話ししたことを簡単にご報告します。

外環道真上の陥没事故は、大きな衝撃でした。
人的な被害が出ていないのは不幸中の幸いですが、一歩間違えれば大惨事だったと思います。

この事故は、リニアが自宅の下や周辺で計画されている人たちにとっても、他人ごとではありません。

同じ、

●シールドマシン工法
●大深度地下工事
●そして、地形も非常によく似ているからです。

違うのは、

●外環道は都市計画事業

●外環道は事業主体がNEXCO東日本という企業、と言っても財務大臣が株主
●リニアの事業主体は、私企業のJR東海

です。

 

リニアと聞くと、多くの方は、南アルプスの美しい自然を壊す、静岡の水枯れなどを思い起こしますが、始発は品川で、名古屋まで(大阪までの計画のようですが)行きます。

当然、その途中、品川区、大田区、世田谷区、川崎市、町田市、相模原市などを通りますし、名古屋駅の手前、春日井市、名古屋市の地下を通るのです。

知らない方が多いのは、リニア中央新幹線が、大深度地下という地下深く、トンネルで通過するからです。
しかも、この地下を通る際に、地上の地権者の同意や補償はいらない、大深度地下法という法律を作っているので、知らせなくても、合意していなくても、工事を始めることが可能な工事なのです。

この外環道の陥没事故で、あらためて、ご自分の家近くをリニアが通るかもしれない。
通るとは来ていたが、これほどリスクの大きい事業なのだ、と気づいた方も多いと思います。

しかし、すでに様々な手続きは終わってしまっています。

①環境アセスメント 2014年2月
  終わっていますが、法令に従い適切にという文言が多く、具体的な安全策に乏しいアセスメントでした。
  こうした陥没事故が外環道トンネル真上で起きていることと無関係とは言えないのではないかと心配です。

②非常口工事説明会 2018年4月

③大深度地下認可申請 2018年3月

④       認可 2018年10月17日

 認可を受け、現在住民が
⑤審査請求      2019年1月  

⑥国交省からの弁明書 2020年3月

⑦住民が国交省へ反論書提出 2020年9月

今回の陥没事故を受け、外環道 緊急集会で
リニア住民運動グループで要請書      2020年10月23日

2020年11月20日 国交省交渉
2020年11月21日 地域住民集会 昼はリニア、夜は外環 

の予定です。

今後の審査請求や外環道の事故への対応をみて、訴訟も検討しているところです。

そもそも、この、大深度地下法という法律が大きな問題だと思います。

地下という個人の財産権がある場所を、公共目的と言いますが、
このリニア中央新幹線事業により、一大土木建設事業が進んでいます。

一極集中を野放しにして、密集を名目に、事業を

・個別の同意という手間も時間も
・一筆ごとの土地調書作成という手間も時間も
・土地買収というコストも

かけず、合理的土地利用による円滑な公共事業を可能にする法律です。

 

しかも、通常は損失が発生しないだろうという推定のもと、
事前の補償手続きは不要という仕組みです。

 

リニアを作れば、民間事業と言いますが、切符代で事業費を負担することになります。
公金は投入しないと言いますが、財政投融資は既に3兆円。元本据え置きの低利で
貸し付けていますから、相対的にみれば、国民に入るはずの利子が、JR東海の利益に
なります。がん本据え置きで、今後インフレがおきたり、利子が上がれば、その分
国民とリニア事業関係投資家との不公平が生じるとみています。

 

海外では、硬いしっかりした岩盤があるので各プロジェクトごとに解決しているが
国単位で法律を作ってやっているところはないそうです。

岩盤の無い日本こそ、一律でやらずに、個々にしっかり地盤を調査すべきと思いますが

地盤の調査は以下の通りで、地下を十分に調べたとは言えない状況です。

大深度地下法のおかしさは、下記のリンクの過去の政府広報をお読みくださるとわかると思います。

大深度地下とは

http://nasurie.com/wp/wp-content/uploads/2018/08/20180811165503.pdf

 

以下、大深度地下の状況とボーリング調査個所や、調査が不十分だということがわかる
資料のリンクをはります。

1.どこを走っているか

位置図

全体

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/daishindo/_pdf/180320-01.pdf

 

平面図(首都圏)

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/daishindo/shiyoninka/_pdf/13-01.pdf

平面図(中部圏)

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/daishindo/shiyoninka/_pdf/13-02.pdf

 

 

2.ボーリング調査は

すくないJRの調査個所

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/daishindo/shiyoninka/_pdf/06-02-01.pdf

 

マンションなど開発で代用しているが浅深度のボーリング調査のみ

 

3.JR東海が示している地下断面図

6ページ~

支持基盤と大深度地下申請区域の断面

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/daishindo/shiyoninka/_pdf/03-01-05.pdf

 

4.事故の個所と地形が似ている箇所が多い

河川と地下 2ページ

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/daishindo/shiyoninka/_pdf/03-01-03.pdf