国家戦略特区で提案されている「コンセッション方式」とも重なる話なので、どういうことか、論点を整理しておく。

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オリンピックの施設整備を民間でという話は、最近の新聞記事に始まったことではなく、以前から言われていた。というか、オリンピック招致の大前提でもある。

今、国も自治体も、公共施設が老朽化していて、税金では維持管理できないほどの老朽化した資産を抱えている。土木も建築も、道路・公園・河川・港湾…も建物もだ。
単年度会計の行政には、減価償却という考え方が無いというのがその理由らしいが、会計処理のしくみ上なくても、やりたい公共事業はせっせと基金を積み立 て、有権者にアピールできる行政が、住民生活に密接に関る公共インフラ、しかも道路の将来の更新費用の積み立てさえしていない、というのは信じがたい。

だいたい、耐用年数と、現有資産から割り出せば、おおよその年あたりの整備ボリュームは割り出せるわけだから、それを地道にやっていくという基本的な考え方も必要だ。

とにかく、使える税金は、新規事業に投入ということを繰り返した結果、いつの間に老朽化し、困ったので、民間にやってもらおうとなっているわけだ。

建築物は、PFIという手法が次々と採用されて行くが、道路はそううまくはいかない。

なぜなら、道路は、「無料開放が原則」で、徴収する料金は、建設費などの借入金の償還のために徴収することになっていて、利潤を含めてはいけないからだ。

道路をたくさん作って、あるいは、作りすぎて、不足した費用は、料金を徴収する、となれば、私たち住民生活に大きな影響を及ぼす。
そこのところの、適正規模という考え方が無い、あるいは、抑止力が効かないのが、今の日本の政治だからだ。

民主党政権の時に、高速道路の無料化が議論に上がったが、実現可能性はともかく、その基本には「道路は無料開放が原則」という道路法の考え方があるわけだ。

税や社会保険料も含めた「国民負担率」やそれに国債など借金まで反映させた、潜在的国民負担率と言う言葉があるが、道路も、給食費も、利用料金もと、自治 体会計の外側に位置づけられていながら、徴収されていて、国民生活に影響を与える、場合によっては税との区別が非常につきにくい負担が存在する。

民営化や民間委託、あるいは、規制緩和という時に、注意しなければならないが、半ば強制的に徴収させられるこうした料金徴収のしくみが、民間事業者参入のために、作られないかということだ。

有料道路運営の民間開放に際して、下記が議論されている。

①有料道路の運営について民間を認めるか
 現在。道路の畝いが認められているのは、高速道路会社・地方道路公社・道路管理者(国・自治体;国道・都道府県道・区市町村道など)だけだが、どう民間参入を認めるか。

②民間参入にあたってのインセンティブをどうつけるか

どうやって道路参入業者が利潤を得られるしくみを作るか
(サービスエリアなどは分かりやすいのですが、道路の上部分の開発権なども絡んでくるでしょう)

③料金徴収期間をどうのばせるか
料金徴収は、借入金償還機間に限られるが、短ければ参入しないからどう伸ばすかということになっている。

これらは、合意に近いものもあれば、課題の大きなものもある。
報道は、これらの議論を飛び越え、民間参入を認めるための世論形成に働くのではないか。