大田区立特別養護老人ホームの指定管理者の指定が行われました。

今回も引き続き、長寿園が指定されています。

指定には賛成しましたが、いくつかの問題点について指摘しました。
現在、大田区は、区立特別養護老人ホームの民営化について検討しています。
すでに、羽田、池上、大森特養は、指定管理者の指定期間の途中で民営化してしまいました。
区立と民立とでは、受け入れの在り方や経営計画などが異り、それが特養を利用する大田区民、大田区、そして事業者にも影響を及ぼすにも関わらず、です。

大田区に確認したところ、今回の指定においても、期の途中で区立から民立になる可能性もあるということでした。指定管理者という性格上、事業者は、仮に、指定期間の途中で区立から民立になったとしても、よほどの指定条件が大幅に変わらない限り受け入れることになるのでしょう。

しかし、このような指定の在り方は、大田区民、事業者に対しあまりに無責任です。大田区は、区立特養の民営化について、平成24年度から検討を始めています。指定期間の更新にあたり、それを明確に示せなかったのであれば、期の途中での変更は減に慎むべきであることを申し述べさせていただきます。

また、もう一つ指摘したいのが利用料金制の問題です。
区立特養だけでなく、他の指定管理者も採用している利用料金制ですが、これが大田区の財政に大きな影響をおよぼすようになっています。
区立特養の指定管理者制度が利用料金制を採用した初年度の、大田区財政に及ぼした影響は40億円にもおよびます。
これは、特養の利用料金が、民間事業者の収入としてよいという、ルールがあるためで、利用料金制を採用すれば、特養利用者が支払う利用料は、大田区の歳入から消えてしまいます。
見かけの決算額が小さくなりますが、実は大田区民の社会保障負担額はそれよりずっと大きいということです。

区立でも利用料金制を採用すると見かけの負担は小さくなりますし、民営化されれば小さくなりますが、だからと言って区民の負担が小さくなったわけではありません。
本来、民営化されれば、理屈では、それに伴い、税金が減らなければならないはずですが、民営化や民間委託で税負担が減ったためしがありません。

特養が民営化されれば、区民が支払う利用料は、他の多くの経済活動と同様の扱いになっているということで、こうしたところに民営化の本質が表れています。

民営化により提供される事業の質の問題は、別の機会にゆずりますが、たとえしくみがかわったとしても、大田区は、こうした区民の利用料についてきちんと把握すべきと考えています。
システムが異なるだけであたかも、区民負担が小さくなったかのようにみえてしまうからです。指定管理者の利用料、民営化されたことにより大田区の手を離れる区民の負担などについても大田区としてきちんと把握すべきと要望し賛成といたします。