予算を立てても、不測の事態で計画通りいかなくて、補正予算を組まなければならいことがあります。

ところが、期末直前の3月4日、使いきれない予算から30億円余も、土木や建設に積み立てる補正予算を大田区が出してきました。

余ったら土木や建設へ積み立てる【補正予算】のどこが問題でしょうか。


予算議決直前に30億円も補正予算で積み立て!

今回の第五次補正予算は、年度末を目前にした最終補正予算ですが、
・公共施設整備積立基金積立金の増額10億円、
・防災基金10億円、
・新空港線10億円、
・羽田空港対策基金は2487万5千円

が積み立てられています。

これらは、年度末を目前に、使い切る見込みのない財源をかきあつめて積み立てられています。

補正予算は不要不急のやむを得ない状況変化のため

補正予算は【不要不急のやむを得ない状況の変化に対応する】というのが基本です。

期末に30億円土建に確保する理由はない

最終補正予算で、

●公共施設整備を10億円、
●防災基金を10億円、
●新空港線基金を10億円、
●羽田空港対策基金を2487万5千円、

積み立てなければならない理由と、事業上の具体的なメリットについて、議案質疑でうかがいましたが、明確な理由は、お答えいただけませんでした。
このまま残れば、福祉にも教育にも使えるお金

このまま、執行残を残し、年度末を迎えれば、残額の半分は、2020年度に繰り越され、半分は、積立金財政基金に積み立てられることになります。
いずれも使途の限定されない、福祉にも教育にも自由に使える財源です。

積み立てるなら当初予算でも可能

ここで積み立てなくても、第一回定例会は、2020年度予算の議会なのですから、財政基金から振替え、

当初予算で、

●公共施設整備基金に10億円、
●防災対策基金積立金に10億円、
●新空港線整備資金積立基金積立金に10億円、
●羽田空港対策積立基金積立金に2487万5千円

積み立てることは可能です。

 大田区には、546億円の財政基金残高がありますから、30億円余をふりかえることは十分に可能なのです。

あえて補正予算で積み立てると、、、

 それをせず、あえて、最終補正予算で積み立てることの意味は何でしょうか。

 そこで、今回の補正予算を、減額の補正と、増額補正とに分けて計算してみたところ、減額補正予算の合計を合わせると、約100億円になりました。
 
 事業執行上必要な減額補正もあると思いますし、プラスの補正予算もありますが、減額補正だけを計算すると、多くが使いきれなかった予算の減額で、
福祉費の約31億円、
●総務費の約24億円、
●土木費の約15億円、
教育費の約14億円
衛生費の約9億円
などが目立ちます。
 
 そこで見えてくるのが、予算と決算の関係です。

 

アピール要素の高い予算、実態は決算

 予算は、大田区報でも一面のトップ記事だけでなく、2面も使い、対前年比など詳細にアピールしているのに対し、決算は、簡単な報告にとどまります。
 
 予算は希望的予測で、計上することは可能ですが、それが実際に使われたかどうかは、決算でなければ明らかになりません。
 
 今年度は、消費税増税の年で区民は昨年10月から10%の負担を強いられましたが、大田区の2020年度予算には、精算の関係もあり、福祉費に消費税増税の増収分は反映されませんでした。

 福祉と保健でかろうじて1.3%増やした予算を組みましたが、内訳でみれば、福祉費は0.6%しか増えていません。福祉と保健で1.3%増えたのは、衛生費が13.4%金額で約11億円も増えていたことによる影響が大きかったわけですが、結局今回の補正で衛生費を9億円も減らしました。

 教育費は、大幅に減額した予算でしたが、さらに今回、減額の補正予算を組んでいます。

 学校建替えなど施設建設工事費が、教育費に大きく影響し、増えても減っても、建物ではないこどもの教育環境が本当に良くなっているかどうかが、金額だけではわからない予算だと言うことです。

 いずれにしても、こうした数字をみていると、予算が大田区政の実態ではなく、アピールしている要素が強いことがわかります。
 
 

予算を使い切っても福祉サービスも教育サービスも足りない大田区

 しかも問題なのが、12月に報告された予算編成過程の公表について委員会報告があったとき、「当初の予算要求額が、仮にすべて認められたとしても、大田区の子育てや介護や障害福祉や教育の、サービス供給量の不足は充足できない」ことが、質問で明らかになったことです。
 
 全額使っても不足する福祉・教育予算を余らせ、土木建設へ

 全額使い切ったとしても、必要な住民福祉が提供されない予算なのに、これだけ余らせ、余った分が、箱モノや土木工事や、まだ事業化されていない蒲蒲線や防災のために確保されてしまい、その分、足りない福祉や教育にはまわりません。
 
 住民福祉サービスの必要量の見込み算定が常に、実際の執行量とかけ離れているのも問題ですし、住民福祉や教育サービスが足りないにも関わらず、余らせ、前年度に、公共施設整備や、羽田空港跡地や、蒲蒲線や、防災のために財源を確保してしまうのも、問題です。
 
 足りない福祉教育を放置し、財源は羽田空港跡地、蒲蒲線などへ、、、

 

 こうしたそもそもの予算編成と、補正予算では、区民はいつになっても、生きるために欠かせない福祉や教育は放置され、先送りされ、福祉や教育に比べ優先順位の低い箱モノや土木工事などに財源が確保されます。

 しかも、今回の使用料引き上げ議案で明らかなように、新たに施設を作れば作った、その分、受益者負担分、区民の使用料の負担が増えますし、施設を使わない区民も、公費負担分、福祉や教育財源に使う財源がへることになります。
 
 というわけで、補正予算の議案には反対しました!