箱モノのどこがいけないんだろう、そんな視点から。

引き続き、増えた予算、民営化の経費削減効果が何に使われたのか、考えてみたいと思います。

大田区は、予算がどんどん増えているし、日本の中でも税収が豊かな地域、となると、いったい何に税金を使ってきたのかという話になりますね。

そこの一部を引き続きお伝えしようと思います。
遊説で聞き取れていない方も、聞いたことのある方も、どうぞ。

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箱モノが良くない、と言われていますが、そうは言っても、学校、保育園、区役所など、なければ困る建物はたくさんあります。
道路だって、橋だって、公園だってなくてはならないものですから、一概に悪いとばかりは言えません。

にも関らず、一般に、箱モノが「ムダ」と言われるのはどうしてでしょうか。

私は、区議会議員の時に、こんな指摘をしています。

【過剰な地方自治体公共インフラと消費税増税】消費税10%増税に伴い、大田区がなすべきこと

議会質問と答弁がありますからご覧ください。
こちらの方が面白いかもしれません。

答弁付【議会 質問】消費税10%への増税に伴い大田区が「区民のため」「財政のため」に今なすべきこと (2012年10月)

要は、今ある大田区の学校や道路が、計画的に整備されていなくて、適正な施設整備計画が無いということです。

■文中より⇒

このことは、大田区の学校施設が57ありながら、年に2校ペースでなんとか築75年以内に改築できると示されていた施設整備計画について、財政難を理由に1校に変更してしまったことや、平成23年度の区道改良実績9,842㎡のペースで今後改良を進めれば区道総延長約791㎞を全て改良するのに幅4mで換算しても320年以上かかる計算(791㎞×4m×1,000m÷9,842㎡/年≒320年)になることなどからもわかります。

さらに問題なのは、今ある公共インフラの維持管理さえ財政的に厳しい状況にあるのに、大田区は、新しい箱モノや道路公園を整備し続けていることです。

いるかいらないかと言われれば、「有った方が良い」ものはたくさんあります。

自分のことで考えても、家が古くなれば地震も心配だし建て替えたい、エコカーの方が省エネになるかもしれないし、子どもの教育のことを考えれば、学費が少々高くても少しでも進学率の高い学校に入れたほうが良いかもしれない、洋服だって食べ物だって少しでも品質やデザインの良い物の方がいい。

それでも、私たちは、費用対効果を考え、お財布の中身と相談して、その時々で判断していくわけです。

ところが、大田区の公共インフラ整備は、長期的な視点に立った計画がありません。
区民の財産に対する責任が欠如しているということです。

自治体は、減価償却という考え方が無く、単年度会計なので、予算を編成し、手元に残ったお金をすべて使ってしまう。
しかも、国の補助金がつけば、少ない予算で、大きな事業ができますから安易に補助金に頼る。

結果、維持管理費がボディーブローのように自治体財政を圧迫しますが、それでも、修繕には予算をまわさず新しいものを作る。
修繕を丁寧にすることは、建物を長持ちさせるとともに、地元の中小企業の仕事にもなりますから、雇用にもつながる効果的な経済政策でもあると思うのですが、、、。新築となれば、大手に有利ですね。

以前に、個人でお金を出してオランダに視察に行った時、再開発のしくみを聞いてなるほどと思いました。

自治体が所有する土地を開発するプランをコンペで決めるのですが、自治体は土地を貸し付け、事業者は開発して入る収入で道路公園の整備を含め事業の採算をはかるしくみになっていました。
日本のように、多額の税金が投入される仕組みになっていないのです。

スペインのサグラダ・ファミリアなど教会の建物が百年以上かかることがあるのは、建設費が教会員の寄付に支えられていることもその大きな要因になっていると聞きました。

一方で、王様の宮殿は、予算が足りなければ増税するので、短期間で=予定通りに出来あがるのだそうです。

この話は、今の公共インフラにそのままあてはまるのではないでしょうか。

私は、区民の財産に対する責任が欠如していると書きました。
加えて言えば、将来、更なる増税を招くような使い方をしているわけですから、集めた税金や区民の将来の負担に対する責任も欠如している と言えるでしょう。