児童相談所の設置に関わる基本構想・基本計画が公表されました。

2018.6_こども家庭部_資料2_大田区児童相談所 基本構想・基本計画(その1)

 

2018.6_こども家庭部_資料2_大田区児童相談所 基本構想・基本計画(その2)

 

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連日のようにこどもに関る深刻な問題が報道されていて、心が痛みます。

児童相談所で保護すればよかったのに、と思われる事例は、少なくありません。

しかし、特に東京の場合、児童相談所の設置数が圧倒的に足りていません。

 

平成16年の児童福祉法改正法で平成18年4月から、中核市程度の人口規模(30万人以上)の政令で指定する市(児童相談所設置市)も、児童相談所を設置することができることになっています。(法第59条の4第1項)

この場合、人口50万人に最低1か所程度の児童相談所が必要ですが、大田区は、人口が70万人をこえていますが、児童相談所がありません。

これは、23区の児童相談所の設置自治体が東京都だったからで、大田区に児童相談所がなくて品川区の管轄下にあるのも、東京都が設置基準に従い児童相談所を設置してこなかったからです。

ところが、23区は、児童相談所事務など大都市事務の財しきゅうしてい源として、東京都に1兆円をしはらっています。
(厳密には、都は、本来区に入るべき法人住民税や固定資産税全額を徴税し、その45%と都市計画税合わせて約1兆円を23区のために使って、残りを23区の需要に応じて分配しているのです。)

このあたりの事情は以下にレポートしています。

大田区が児童相談所を設置する前にしなければならない特別区の特別な理由

児童相談所の不足は明らかで対応が必要ですが、都の代わりに区が児童相談所事務を行うなら、

①都に入っている児童相談所負担分の財源は区に戻すべきであること。また合わせて、そもそも、東京都の児童相談所事務の必要量が不足していたことから、必要財源の在り方について都と区で財源問題について協議すること。
➡23区は新たな児童相談所事務の負担により、他の社会保障費の財源がさらに逼迫

②そもそも、子供への虐待など、児童相談所が必要とされている社会状況をどう改善するかも合わせて考えること
➡対症療法ばかりを行っても、構造は変わりません。
 子育て、所得や雇用、住宅、教育、女性の社会経済的自立(ひいては基本的人権の確立)、そもそもの東京一極集中、経済利益=投資家利益最優先経済政策からの転換が必要でしょう。