規制緩和ではまちを守れない 山王小学校の隣に規制緩和のホテル説明会に参加して
山王小学校の敷地に隣接してホテルの営業計画があります。
地域住民の求めに応じる形で開催された説明会に参加したのでご報告します。
説明会は80名以上が参加し、マスコミも複数取材に来るなど、関心の高さがうかがえました。
25日にも説明会があります
1月25日(土)18時半~
山王高齢者センター
規制緩和の、フロント無いホテルが、山王小学校の隣に計画されています。
旅館業法では、ホテルの営業許可申請をする場合には、敷地境界から10m以内の住民に説明してから、営業許可申請の届け出を出すことになっています。
ところが、近隣住民は、一人もホテルが作られることを知りませんでした。偶然ホテル計画があることを知った近隣住民のみなさんの求めに応じる形で、昨日、事業者説明会が開催されました。
以下に、これまでの経過と説明会での主な質疑や意見についてご報告します。
これまでの経過
2018年12月12日 事業者が大田区に旅館・ホテル営業相談
大田区から構造設備や審査基準、事前説明をしてから許可申請することなどの説明を受ける
2019年6月 建築確認が下りる
2019年9月9日 業者が地域へ説明資料をポスティング(したと言っている)
2019年9月26日 旅館業法の許可申請
2019年12月 地域住民が、偶然山王小学校隣の建築中の建物が
ホテル計画であることを知る
2019年12月 地域住民の求めに応じ説明資料をポスティング
2020年1月20日 申請事項変更届 客室定員の変更
1階 当初定員7名→5名
2・3階 当初定員13名→9名
ホテルの住所 山王1丁目
名称 ENTTERRACE OMORISANNO (エントテラス 大森山王)
開業日 6月上旬
客室 2室
最大定員 1階 5名 2・3階 9名
ターゲット 外国人ファミリー世帯(12月の配布資料では外国人富裕層)
1日2組限定
宿泊のみ 時間貸しはしない
集客はインターネット上のAirbnbなどのサイト
インターネットでチェックイン
警備会社にセキュリテイは依頼する
学校側のガラスは曇りガラスに変更
カーテンをつける
バルコニーから校庭が見えないようルーバーを設置
小学生の敷地内進入の防止
学校行事がある場合可能な限り配慮する
説明会での主な質疑
① なぜ山王小に隣接した敷地でホテル営業なのか
山王という街や小学校への愛着や地域性から、そこにふさわしくないホテル営業をすることへの疑問があり、説明を求めたが答えられなかった。
山王という地域性を知って計画したのか。
事業者
「嫌がらせでやっているわけでは無い」
「甘かった」
② どこに何を説明したか
旅館業法に基づく旅館業の申請前に、以下の大田区の条例に基づく説明が必要
(1)旅館業を営もうとする者の氏名(法人にあっては、その名称及び代表者の氏名)
(2)旅館業の施設の名称及び所在地
(3)近隣住民からの苦情及び問合せを受けるための連絡先(担当者名、所在地及び電話番号)
(4)廃棄物の処理方法
(5)火災等の緊急事態が生じた場合の対応方法)
事前に大田区から何を説明しなければならないかの基準の説明を受けていながら、説明会で、説明できなかったため、25日に配布した資料と共に誰にポスティングしたか説明することになった。
③ ごみはどこにどう捨てるのか。既存の集積所に捨てるのか?
敷地内にゴミ置き場を作っているのか
ゴミ出しは誰が行うのか(管理人)
といった説明が必要だが、答えられなかった。
④説明しているセキュリティ対策は、宿泊者向けで、施設の外のこどもや住民のためのセキュリティは説明されていない。
防犯カメラがこどもたちを撮ることにならないか
(情報公開資料に、「録画機能付き防犯カメラのモニターにて24時間宿泊者以外の出入りの状況を確認する」と書かれている。施設が公道に近接していて、こどもたちを撮ることになり心配)
答えられなかった
⑤ バルコニーから校庭が見えないようルーバーを設置というが、曇りガラスでは、窓を開けばこどもたちをのぞき込むことが可能だがどうするか
水遊びやお相撲など、こどもたちの活動に支障がでる
答えられなかった
⑥責任ある回答のできる人に来てほしい
その場で電話して確認してもらった。社内に持ち帰り決めて社長・役員が来るか答える。
⑦歴史ある地域。教育熱心で防犯にも、こどもの教育環境にも気を使っている。こうした地域性であるにもかかわらずホテル業を考えたのはリサーチ不足。何があるのだかわからないのだから、考えてほしい。責任とれるのか。何かが起きてしまってからでは遅い。
⑧こども健全育成は社会の使命。大勢が集まった。こうした地域でホテル業やれると思うか。
事業者「会社の方針に従う」
⑨価値観の相違。やめてほしい。
⑩山王の価値が下がる。