《Q2》どこが問題?《A2》安全確保 【よくわかる 羽田空港 ~新飛行ルートのここが問題~ Q&A 】

新飛行ルートの何よりの問題は「安全性について検証していないこと」だと考えています。国交省は、機体の安全しかみてい無いと言っています。成田空港で今も確認されている着陸時の部品や氷などの落下物は、新飛行ルートで起きない保証はありませんが、これらは、機体の安全の問題ではないから、みていないというのです。
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Q2 新飛行ルートのどこが問題?

A2 首都東京などの密集市街地、石油コンビナート上空などを低空で飛ぶことが問題です。
●飛行機はクリティカルルレブンミニッツと言って離陸3分、着陸8分が最も危険だといわれています。新飛行ルートは、この危険な11分の間に危険地域・都心密集地を飛ぶことになります。特に、B滑走路南西むき離陸は、これまで制限していた川崎市の石油コンビナート上空を低空で飛ぶことになります。
●これまで飛んではいけなかったところを飛べるようにするのであれば、どのような対策をとるのか、示す必要がありますが示されていません。それどころか、国交省の検証しているのは機体の安全であり、下に住む私たちの安全は検証していない というのです。

●落下物

点検する、ヒーターを取り付ける、と言いますが、開港以来努力を重ねても、成田市の落下物は無くなりません。
成田市では、上空で凍った氷や部品などのたっか物対策として太平洋で着陸の車輪を出すことにして2000年に19件だった落下物を年数件に減らしましたが、それでも、落下物はなくなりません。幸い、周辺に田んぼや畑が広がる成田空港周辺では、人的被害は出ていませんが、これが密集市街地となればどうなるでしょう。

●騒音
国交省の基準では、新飛行ルートにおいて防音対策の必要な場所はありません。要望に応え、病院や学校の防音対策については制度の運用を弾力化すると言っていますが、教室や病室の中だけが静かならそれでいいのでしょうか。

●大気汚染
飛行機は、膨大な量の排気ガスを出します。
飛行ルートが変わり私たちの上空を飛ぶようになれば、窒素酸化物、硫黄酸化物、光化学オキシダント、浮遊粒状物質などの影響が大きくなりますが、環境アセスメントは行われません。
環境アセスメントは滑走路建設などに伴い行うが今回はルート変更だけだから不要というのが国や大田区の考えですが、だからと言って排気ガスによる大気汚染の影響がないわけではありません。

Q1 新飛行ルートでどう飛ぶの?
Q2 どこが問題なの?
Q3 国交省の安全・騒音・環境対策は大丈夫?(万が一の補償は?)
Q4 密集市街地の低空飛行は世界でも例をみないってホント?
Q5 国交省はなぜ必要だと言ってるの?
Q6 経済効果は本当にあるの?
Q7 誰が決めるの?
Q8 どうしてこんなことになってるの?
Q9 羽田空港の歴史的経緯ってなに?