リニア大深度地下工事着工はあり得ない【14の疑問 その2:JR東海が外環道下水管の沈下と剥離の原因を特殊な地盤と施工管理としたのはなぜか

JR東海が品川、大田、世田谷3区にわたる区間の工事着工を問題ないとしている理由の一つが、外環道の陥没と空洞の原因を特殊な地盤と施工管理にあるとしていることだと思います。

そこから、リニアの経路は特殊な地盤ではないし、施工管理もしっかりするから大丈夫、と言っているのです。

外環道の事故は、工事が起きて、原因を解明してわかったことで、着工の際には、特殊な地盤を見抜けず、しっかりやるつもりの施工管理が出来なかったのです。

それを、「大丈夫」とするには、根拠が希薄です。

しかし、さらに不思議なのが、どこにも書いていないのに、下水管の沈下と管内の剥離の原因まで、特殊な地盤と施工管理であると決めつけていることです。

この調査は第三者委員会ではなく、東日本道路と東京都建設局で行っています
調査報告と言ったものは、東京都の建設局のHPの下記のような文書事故データだけ。
文書は東京都建設局で、事故データの作成者は東日本道路か建設局かもわかりません。

シールド施工の影響という因果関係は認めていますが、原因には触れていません。

しかも、経年劣化による損傷と考えられる、としていますが、主語が不明です。

東日本道路が経年劣化による損傷としたというより、東京都建設局がそう考えていると読むのが、文書の流れや段落からは適当ではないかと思います。

この結論の導き方にも違和感を感じますが、それを使って、下水管の事故まで、調査報告に無い特殊な地盤と施工管理にすることは、理解できません。

東日本道路が第三者委員会によらず、東京都建設局と調査し、東京都建設局も一部事故原因を経年劣化ですませようとしているのも問題だと思いますが、原因の明記されていない報告を使い、安全宣言で着工はあり得ないと思います。

明確に示すべきです。

以下、東京都の原因部分はみにくいので転記します。

入間川分水路内の損傷 原因調査及び補修完了|東京都 (tokyo.lg.jp)

東京都

4.損傷の原因等

入間川分水路の損傷については、分水路の取水口付近が「東京外環トンネル施工等検討委員会 有識者委員会(2月12日)」において示されたトンネル掘進により地表面沈下が確認された範囲に位置していることから、外環シールドトンネル工事との関連を東日本高速道路株式会社とともに調査してきました。その結果、管渠内及び地表面の測量データなどから別紙(PDF:663KB)に示す区間について、シールド施工の影響であることを確認しました。
このため、本区間の補修費用について、河川法第67条に基づき、東日本高速道路株式会社に負担させることとしています。
なお、その他の区間についても、比較的軽微なモルタル剥離が生じていましたが、これらは経年劣化による損傷と考えられるため、東京都における通常の維持管理補修として取り扱うことといたします。

 

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