羽田空港飛行ルート変更で都心低空飛行が始まれば、その下のビルやタワーの高さ制限をかけなければなりません。
財産権の制限に係る重要な問題なので国もパブリックコメントだけでなく公聴会も開催し、広く国民の意見を聴く機会を設けています。

今回の制限水面の改正で、ところが、低空飛行を始めるのに、飛行経路に建築制限をかけない不思議な改正について報告します。

赤部分に黄色部分同様、高さ制限をかけなければなりませんが、かけていないのです。

国は、騒音低減と言いますが、本音は、都心に高さ制限をかけ、これからの建築を制限したり、今ある高層建築の撤去と補償を避けるためではないでしょうか。

 


羽田空港飛行ルートを変更すると、都心上空を低空で飛行機が飛ぶようになります。

下に高い建築物やタワーがあると危険なので、制限水面と呼ばれる規制を加え、新たに建築制限をかける改正を行うことになりました。

 

東京だと、今は、下の図のように制限がかかっているのですが、新たな制限がかかるのが、黄色と赤の部分です。

着陸ルートなので、空港により近い赤いほうが、厳しい高さ制限になります。

既に、都心は、超高層ビルが建ち並んでいますし、財産権の侵害にもなりますから、ここに建築制限をかけることは、簡単なことではありません。

実際、円錐表面と言われる外側、渋谷のあたりで240mくらい。外側水面表面だと295mの制限がかかりますから、今建っているビルと比べると、規制で違法建築になる建物がでてきます。

航空法では、違反して作ったら除去を求められることがあり、その場合は国がその権利を補償することになっています。

 

今回の改正で、2点おかしなことに気づきました。

 

【AC滑走路着陸ルートの規制がBD滑走路の規制より甘く高層建築が可能になっている】

 

図をご覧になるとわかると思いますが、黄色部分、BD滑走路東に「進入表面」「延長侵入表面」と呼ばれる扇型に、より低く建築制限をかけています。海上がほとんどですが、構造物の高さを制限しています。

 

一方、今回、AC滑走路を北から着陸するなら、同じように北から羽田空港に向かい、都心上空に、赤部分のところに、より厳しい建築制限をかけなければ、危ないはずなのに、今回新たにかける制限は、黄色と赤い部分のすり鉢状の制限だけで、特に飛行経路上空に厳しい制限をかけていません。

 

そこで、思い出すのが、この間突如現れた、騒音対策で、降下角度を通常の三度から三・五度に引き上げる方針です。

角度を変えると騒音は1デシベル軽減されると言われていますが、航空評論家で元日本航空機長の杉江弘氏は、角度が〇・五度上がることについて「世界のパイロットは経験しておらず、羽田は世界で最も着陸が難しい空港になり、尻もち事故などが多発しかねない」と警告しています。

仮にこの角度の引き上げが、進入表面、延長侵入表面の引き上げになり、A滑走路C滑走路着陸時の進入表面、延長侵入表面を作らず、結果として、飛行経路下に高層の建築を許すなら、着陸時における安全はさらに低下するため、問題です。

しかも、法は、延長侵入表面における既存の高層ビルを除去させ、その権利者へ損失を補償することを求めています。補償を逃れ、あるいは、今後の開発を制限することをさけるため、今回進入表面、延長侵入表面の規制をかけないなら、さらに問題です。

【「海から入って、海へ出るは」国交省(当時の運輸省)のまやかしだったのか!(怒)】

 

前回の高度制限の変更は、2009年に第四滑走路ができたときに行われたそうです。

この時の変更は、第4滑走路ができることによって標点の位置(滑走路の端と端と結んで、その真ん中を求める)が変わり、多摩川河口へずっと乗り出していった滑走路の関係で、標点が約1キロ程度沖合方向に動いて、蒲田周辺の建築規制が緩和されました。

 

でも、考えてみたら、「海から入って、海へ出る」ですから、東京上空に建築規制をあえてかける必要はなかったはずです。にもかかわらず、まったく関係ない東京駅付近まで、建築制限がかかっています。

ところが、この間、都心部では高層建築が相次いできました。建築制限がかかっているにも関わらず、その規制は、厳密には守られてきていなかったということです。

本来、建築確認の際に、この規制を守ることになると国交省は私に説明したのに、です。

 

そして、今回新たに建築制限がかかるのは、これまで、規制をかけながら、形骸化していた区域に加え、渋谷区、目黒区、新宿区、港区、文京区、板橋区、豊島区、練馬区、千代田区、中野区、杉並区など。

 

高層建築物を建てられるのは、個人の地権者ではなく、多くは、法人の投資家たちです。

多くの高層建築は、この間、都市計画の規制緩和を受け容積率というボーナスを得て、莫大な補助金と共に、優遇されて開発を行ってきました。

これらは、それでも、都市再開発などの「法的根拠」を得たものでしたが、実は、その中には、さらに、法規制を潜り抜けながら、国のお目こぼしを得てきたものもあったことになります。

そして、さらに、今回、国は、3.5度という危険な飛行方法をアナウンスすることで、進入水面などを設定せず、建築物の高さは確保させてあげようとしている、ように見えます。

まさか、今後の住民の指摘で、進入し面だけは、緩和しながら、角度は3度に戻すなどという高度なテクニックをとるはずはないと思いますが、低空飛行にしても、3.5度の進入角度にしても、侵入経路の建築物の高さ規制を取らないとしても、いずれにしても「経済利益のための」危険な方法だと思います。

羽田空港飛行ルート変更で都心低空飛行が始まれば、その下のビルやタワーの高さ制限をかけなければなりません。
財産権の制限に係る重要な問題なので国もパブリックコメントだけでなく公聴会も開催し、広く国民の意見を聴く機会を設けています。

今回の制限水面の改正で、ところが、低空飛行を始めるのに、飛行経路に建築制限をかけない不思議な改正について報告します。

赤部分に黄色部分同様、高さ制限をかけなければなりませんが、かけていないのです。

国は、騒音低減と言いますが、本音は、都心に高さ制限をかけ、これからの建築を制限したり、今ある高層建築の撤去と補償を避けるためではないでしょうか。

 


羽田空港飛行ルートを変更すると、都心上空を低空で飛行機が飛ぶようになります。

下に高い建築物やタワーがあると危険なので、制限水面と呼ばれる規制を加え、新たに建築制限をかける改正を行うことになりました。

 

東京だと、今は、下の図のように制限がかかっているのですが、新たな制限がかかるのが、黄色と赤の部分です。

着陸ルートなので、空港により近い赤いほうが、厳しい高さ制限になります。

既に、都心は、超高層ビルが建ち並んでいますし、財産権の侵害にもなりますから、ここに建築制限をかけることは、簡単なことではありません。

実際、円錐表面と言われる外側、渋谷のあたりで240mくらい。外側水面表面だと295mの制限がかかりますから、今建っているビルと比べると、規制で違法建築になる建物がでてきます。

航空法では、違反して作ったら除去を求められることがあり、その場合は国がその権利を補償することになっています。

 

今回の改正で、2点おかしなことに気づきました。

 

【AC滑走路着陸ルートの規制がBD滑走路の規制より甘く高層建築が可能になっている】

 

図をご覧になるとわかると思いますが、黄色部分、BD滑走路東に「進入表面」「延長侵入表面」と呼ばれる扇型に、より低く建築制限をかけています。海上がほとんどですが、構造物の高さを制限しています。

 

一方、今回、AC滑走路を北から着陸するなら、同じように北から羽田空港に向かい、都心上空に、赤部分のところに、より厳しい建築制限をかけなければ、危ないはずなのに、今回新たにかける制限は、黄色と赤い部分のすり鉢状の制限だけで、特に飛行経路上空に厳しい制限をかけていません。

 

そこで、思い出すのが、この間突如現れた、騒音対策で、降下角度を通常の三度から三・五度に引き上げる方針です。

角度を変えると騒音は1デシベル軽減されると言われていますが、航空評論家で元日本航空機長の杉江弘氏は、角度が〇・五度上がることについて「世界のパイロットは経験しておらず、羽田は世界で最も着陸が難しい空港になり、尻もち事故などが多発しかねない」と警告しています。

仮にこの角度の引き上げが、進入表面、延長侵入表面の引き上げになり、A滑走路C滑走路着陸時の進入表面、延長侵入表面を作らず、結果として、飛行経路下に高層の建築を許すなら、着陸時における安全はさらに低下するため、問題です。

しかも、法は、延長侵入表面における既存の高層ビルを除去させ、その権利者へ損失を補償することを求めています。補償を逃れ、あるいは、今後の開発を制限することをさけるため、今回進入表面、延長侵入表面の規制をかけないなら、さらに問題です。

【「海から入って、海へ出るは」国交省(当時の運輸省)のまやかしだったのか!(怒)】

 

前回の高度制限の変更は、2009年に第四滑走路ができたときに行われたそうです。

この時の変更は、第4滑走路ができることによって標点の位置(滑走路の端と端と結んで、その真ん中を求める)が変わり、多摩川河口へずっと乗り出していった滑走路の関係で、標点が約1キロ程度沖合方向に動いて、蒲田周辺の建築規制が緩和されました。

 

でも、考えてみたら、「海から入って、海へ出る」ですから、東京上空に建築規制をあえてかける必要はなかったはずです。にもかかわらず、まったく関係ない東京駅付近まで、建築制限がかかっています。

ところが、この間、都心部では高層建築が相次いできました。建築制限がかかっているにも関わらず、その規制は、厳密には守られてきていなかったということです。

本来、建築確認の際に、この規制を守ることになると国交省は私に説明したのに、です。

 

そして、今回新たに建築制限がかかるのは、これまで、規制をかけながら、形骸化していた区域に加え、渋谷区、目黒区、新宿区、港区、文京区、板橋区、豊島区、練馬区、千代田区、中野区、杉並区など。

 

高層建築物を建てられるのは、個人の地権者ではなく、多くは、法人の投資家たちです。

多くの高層建築は、この間、都市計画の規制緩和を受け容積率というボーナスを得て、莫大な補助金と共に、優遇されて開発を行ってきました。

これらは、それでも、都市再開発などの「法的根拠」を得たものでしたが、実は、その中には、さらに、法規制を潜り抜けながら、国のお目こぼしを得てきたものもあったことになります。

そして、さらに、今回、国は、3.5度という危険な飛行方法をアナウンスすることで、進入水面などを設定せず、建築物の高さは確保させてあげようとしている、ように見えます。

まさか、今後の住民の指摘で、進入し面だけは、緩和しながら、角度は3度に戻すなどという高度なテクニックをとるはずはないと思いますが、低空飛行にしても、3.5度の進入角度にしても、侵入経路の建築物の高さ規制を取らないとしても、いずれにしても「経済利益のための」危険な方法だと思います。