羽田飛行ルート変更に対する各自治体の意見

羽田飛行ルート変更に対する各自治体の意見の概略を掲載します。各自治体の意見が良くわかると思います。

こうしてみると、大田区だけが、賛否にまったくふれていないだけでなく、要望も説明、広報周知、対策、情報提供のしくみにとどまっています。
まるで、国との協議が文書で取り決められていますから、国を困らせないよう、具体的な対策は求めなかったように見えます。
品川が固定化しないようにしてほしい
渋谷が防音対策・費用負担
港区が防音対策、試験飛行
など具体的な要望をしているのに比べると抽象的です。

渋谷区の最終的な決定に当っては、国の判断、責任において実施してくだい、というのは、ある意味、この国の本質を表しているのではないでしょうか。

少なくとも、この程度のことは、大田区にも発言してほしいと思います。

大田区は、国との約束「海から入って、海へ出る」「音の移転」を守ることで、住民の安全と環境を守る責任がありますので、ここを堅持するよう国に求めます。
(最終的な決定権が国にあるというなら、それは、国の責任において判断してください。)

それとも、東京都や国から、羽田の跡地開発、蒲蒲線の補助金、中央防波堤の帰属、など、チラつかされているのでしょうか。

会議で、関係自治体は、勇気をもって住民代表として、発言してほしいものです。

羽田空港の機能強化に対する都及び関係区市の意見(4 区意見の抜粋の大略)

大田区
〇引き続き具体的で丁寧な情報提供や説明会、各種の質問対応、マスコミ等も
含めた周知・広報が必要だと考えています。
〇区民生活への影響を念頭において、騒音・落下物対策などについて、引き続
き、実効策をすすめるとともに、具体的な効果検証を行うなど国による対応を
求めます。また、取り組みの進捗状況や空港に関する更なる情報公開を進めて
いただきたい。
〇関係自治体への情報提供の仕組みづくりを検討していただきたい。

品川区
〇区民からは依然として不安の声が多く聞かれ、区議会での「品川上空を飛行
する羽田新飛行ルート計画に関する決議」では、落下物、騒音への不安、国の
説明・周知不足等の理由により全会一致で現計画の再考を強く求めている。こ
うした点から、以下の点について国に要望する。
〇 落下物対策や騒音環境軽減に向けた更なる取り組みと、区民に対する丁寧
な説明、周知を今後も継続し実施していただきたい。
〇 都心上空を飛行する現飛行ルート案を固定化することがないよう取り組ん
でいただきたい。

渋谷区
〇 引き続き住民に対する丁寧な説明と安全対策等に取り組んでいただきたい。
また、区に対する十分な情報提供についてもお願いしたい。
〇 最終的な決定に当っては、国の判断、責任において実施していただきたい。
〇 コールセンターのスキルアップなど対応策の強化と、コールセンターから
国職員への問い合わせの連携など、窓口対応の充実を再考していただきたい。
〇 防音工事等の騒音対策については、さらなる強化や充実を図っていただき
たい。
〇 機能強化が実施された場合、区に対し騒音等の苦情が数多く寄せられるこ
とが想定される。このことに対して、区で対応した経費について、国で負担を
していただきたい。

港区
〇引き続き、積極的に丁寧かつきめ細やかな情報提供に努めてください。
〇「落下物対策パッケージ」に係る未然防止策などの着実な実施とともに、引
き続き、安全・安心を守る対策に積極的に取り組んでください。
〇騒音軽減策の工夫や取組をさらに図るとともに、騒音測定局の区内設置と定
期的なデータを提供してください。
〇国が実施している「航空機の飛行経路の不動産価格への影響調査」について
は、早期にとりまとめ、区民等に情報提供してください。
〇速やかに旅客機による試験飛行を実施してください。