大田区内、内陸飛行の騒音等調査、5カ所からたった1カ所に減らした大田区は新ルートの区民への影響を隠そうとしていないか

羽田空港に関して、大田区は、国交省も認める高い知見を持っています。

ところが、そうした知見は地道な調査の積み重ねによるところも大きいわけですが、大田区はそれらを少しずつ手放そうとしているように感じます。

先日の羽田空港対策特別委員会で、大田区が例年行ってきた内陸飛行調査の地点が5か所から1カ所に減り、飛行回数の調査は行わなくなっていることがわかりました。

騒音影響が少ないから、というのです。

 

結果として、新ルートで激減後、増え始めている騒音や高度の、区内内陸部への影響を
データで正確に知ることができません。

大田区は、
区内陸部を飛ばないから、と新飛行ルートを許容してきましたが、
影響が、データで出ることを避けたのではないでしょうか。

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たとえば、昨年、6月に委員会報告された内陸飛行調査は、5か所の地点の調査を行っています。

ちょっとわかりにくいのですが、🔴の個所

令和4年の調査は下記の5か所

萩中公園       大田区萩中3-26-46
矢口小学校         多摩川1-18-22
馬込区民センター      南馬込4-6-5
雪谷中学校         南雪谷5-1-1
石川町文化センター     石川町1-3-8

の5か所

離陸回数地点調査は

東京都環境局中防合同庁舎 江東区海の森2-4-76
大田清掃工場  大田区京浜島3-6-1

で行っていました。

 

 

ところが、今年度はたった1カ所

 

矢口東小学校 大田区矢口東3-9-20

だけです

 

 

そもそも、大田区は、この内陸飛行調査について、

横田空域の一部削減により、飛行ルートが変わり、大田区内陸飛行が始まりました。

その騒音等の影響を調査する説明してきました。

 

大田区が調査報告書に書いている目的は、以下の通りです。

平成20年9月に横田空域の一部が返還された。これに伴い、北風運用時において、西方面に向かう航空機の一部が、区内上空に位置する航空標識の「KAMAT」を経由し、多摩川沿いの府中市方面「SEKID」に向かう航路が内陸飛行として開始された。

本調査は、羽田空港から離陸する航空機のうち、d滑走路供用開始後において大田区内陸部に進入する航空機の騒音影響、機種情報、飛行高度及び飛行回数等を把握することを目的としている。

 

実際、
内陸飛行が始まる際に、
上記の図でもわかる通り、🔵の地点「KAMAT」を9000フィートで飛ぶことが定められましたが、始まってみて、200件を超えるクレームの電話が大田区に入りました。

それまで、飛んでいなかった、内陸部=モノレールの西側には飛ばない、という原則で飛んでいたのが、飛び始めたので、多くの区民が、驚いたのです。

 

それくらい、内陸飛行の影響は大きかったのです。

 

しかも、

KAMATを9000フィートで飛ぶので、それ以降の内陸には、もっと高く飛ぶかと思ったら、
その後は高度を余り上げずに飛んでいるため、
KAMAT近くも、
さらに内陸部の、馬込や雪谷や石川町も、さほど高度が変わらず、

騒音影響も空港から遠くなる割に、小さくならなかったのです。

 

下記の図だとわかりにくいので、調査報告書本文8ページをご覧いただければと思いますが、右に行くほど、羽田空港に近い調査地点ですが、便数の多いところを赤丸で囲んでいますが、意外にも、西の内陸部でも、一番左の高度でみると、さほど、下にさがっていないことがわかります。

左の縦のメモリが高さを表し、下に行くほど高度があがります。

 

しかも、

騒音調査の結果7ページ見ると、
赤の矢印で補助線を引いている通り、
コロナで便数が減っているため、騒音が落ちていますが
近年、令和2、3、4年と、内陸部の、
石川町、
雪谷中学校、
馬込区民センターで
騒音程度が増えていることがわかります。

これが、今後増えるのか、減るのか、変わらないのか、
経年変化をみることが大切だと思います。

 

しかも、上記の結果から明白ですが、

新飛行ルートの影響が、ここ数年、コロナの便数の減で見られません。

いずれも、令和2年度から便数祖物のが激減しているため、通常の便数に戻った時に
はじめて新ルートの影響がわかるはずなのに、そこを見せようとしないように思います。

 

近年は、羽田空港を夜間に離発着する国際便も多くみられるようになりました。

羽田便が夜間なので、成田を使うと言う方がいて、

羽田の夜間便の影響も見過ごせないと思います。