人口減少等で将来税収が減るとわかってても増やす大田区の箱モノや開発、財源は、今、区民が払ってる税金から貯めてる衝撃の現実
税金を余らせ、基金に貯めて、将来の箱モノ開発財源としている問題について、調査・質問しました。
特に、理不尽だと感じているのが、人口が減り、税収が減るとわかっていながら、今のインフラ規模を維持するばかりでなく、さらに、蒲蒲線や蒲蒲線のまちづくりなど、新たなインフラを増やす計画をたてていることです。
質問で、大田区が、それを意図的に行っていることを明らかにしました。
人口が減り高齢化するのに、新たな鉄道は必要でしょうか。
駅周辺の開発は最優先課題でしょうか。
仮に、必要だとして、使うかどうか、生きているのかどうかも、わからない蒲蒲線や蒲蒲線のまちづくりのために、私たちが税負担していることについて、大田区は区民に明確に知らせていませんから、区民が意識して合意しているわけではありません。
もっと言えば、将来の世代も、自分たちの世代で税負担できない過剰なインフラを継承し、税負担を課せられ、嬉しいでしょうか。インフラは使いこなせるでしょうか。
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税金を余らせ、基金に貯めて、将来の箱モノ開発財源としている問題について、調査・質問しました。
あたらめて、私たちが、何のために多く税金を払わされているのか、大田区の資料を調べてみました。
下の図は、今後、どれくらい、大田区が学校含めた公共施設に税金を使おうとしているのかを示した棒グラフです。
大田区公共施設等総合管理計画
724d8b8242b53fe6854e4716fe0f1cc0.pdf (nasurie.com)
赤の縦線から左が、計画策定時2021年より前の10年で、
右が、計画策定から40年間の1年あたりの改築費の見込みです。
ピンクが公共施設、緑が学校で、緑の下小さく黄色がグラウンドなど、赤が区営住宅です。
現在の規模で建て替えるのが前提です。
↓資料の最初のページをみるとわかり易いと思います。
724d8b8242b53fe6854e4716fe0f1cc0.pdf (nasurie.com)
大田区が作ったこの図を見ると、
今後40年間の年平均負担は、1.05倍の負担になるという説明です。(黄色マーカー)
134.5億円が141.1億円になる、というのです。
ところが、大田区は、実績の高い6年間を取り出し、過去の実績を高く見せて倍率を低く抑えています。
そのため、
10年平均なら、113.9億円なので、1.22倍
区営住宅や学校改修時のグランドの改修費用(棒グラフ下赤・黄部分)も含めれば、1.34倍になります。
大田区は、都合の良く数字を切り取り、将来の負担を小さく見せているのです。
なぜ、小さく見せているのでしょう
人口も税収も減るとわかっているからではないでしょうか。
そこで、大田区や国が出している将来人口推計と経済規模の資料をみてみました。
以下が、就業人口の推計です。
40年後に、就業人口は、約4.2%減っています。
公共施設等総合計画でも、高齢化が進む中、47万1千人の生産年齢人口が44万9千人と2万2千人減ると見込んでいますから、当然税収が減ることもわかっていると思います。
実際、大田区は、付加価値=企業利益は、3.8%減ると見込んでいます。
就業人口が4,2%減って、企業利益が3.8%減りますから、
連動して税収も減るでしょう。
統計数字は、行政計画に都合よく予測されている部分もあると思いますから、実際はもっと厳しい状況かも知れません。
就労人口が減り、企業利益も4%程度も減ると見込みながら、
年平均2割から3割も大田区の公共施設建設費を増やして大丈夫?でしょうか。
私たちが、いま払っている税金は、将来人口が減り、税収が減るとわかっているから、多く払わされているということです。
令和4年12月発行のシティ前ジメントレポート令和3年度決算版に、大田区は、
🔴「今後も一般財源の減収や将来の財政需要に備えるため計画的に基金残高を確保していきます」
🔴「各基金の目的に応じた将来の財政需要に備えるため、計画的な積み立てを行っています。」
と書いています。
私たちは、いま、将来の私たち世代が、使えるかどうかもわからない「箱モノ」のために税金を払わされているのです。
高齢化で税収が減っても、年平均2~3割増しで、公共施設建設費に税金を使う計画は妥当でしょうか。
物価が上がっているにも関わらず、多めに税金を払わされ、過去に払った税金は私たちの物価高騰対策のためではなく、さらなるインフラ財源として蒲蒲線や駅前広場開発などに確保されたままです。