JR東海に聴いた リニアと首都高品川線が14mで交差 進まない調査掘進 心配なシールド工事の影響

外環道や新横浜の陥没で心配なシールドトンネル工事ですが、JR東海が安全確保のために行うと言っていた調査掘進が進みません。

JR東海に聴いたところ、
相次ぐ陥没事故を受け、国交省が昨年作ったガイドライン

岐阜県中津川市で起きた死傷事故

 

が遅れに影響しているという説明を受けました。

いま、シールドマシンは、ちょうど、目黒川の下を通る首都高品川線と交差する直前30mくらいのところです。

首都高品川線直径12.3mとリニア14mが地中で交差する事になります。

 

首都高とリニアは、交差に必要な最低限の距離「リニアシールドトンネル直径分14m」をとって交差するようにしているそうです。

Taro10-技術指針(010712).PDF (nasurie.com)

定められた必要最低限の距離は離れていますが、2015年に首都高はできたばかり。

リニアは、最近土壌に人為的に手を加えたすぐ下を巨大なシールドマシンで掘ることになります。

 

過去に行った質問でも取り上げましたが、ちょうどいま調査掘進がとまっているあたりから以降は、リスクが高く、慎重に調査すべき箇所だと思います。

【1】目黒川の下であること。

【2】直径12.3mのシールドトンネル首都高品川線の下であること。

しかも

【3】トンネルの直径を小さくするためにトンネルの厚み(RCセグメント)を中央環状新宿線では500mmのところ首都高品川線は400mmにしています。

 

首都高速中央環状品川線シールドトンネルセグメント・床版の設計施工 (nasurie.com)

 

 

【1】目黒川の下

 

東京都土木技術研究所の調査 でも指摘されているように

過去に川だったところは振動の害がより大きいので、目黒川の下をリニアが通るのは心配です。

大田区の場合のリスクの高いところは、川の流域です

 

【2】直径12.3mのシールドトンネル首都高品川線の下であること。

過去にも議会で指摘しましたが、振動の影響は、地下埋設物に影響があり、人為的に改変を加えて所は調査が必要と東京都土木研究所が指摘しています。

これから調査掘進する目黒川の下、首都高品川線は、リスクが高いところと言うことで、
しかも、2015年に開通したばかりです。

 

【盛り土】は豪雨だけでなく振動にも弱い? 東京都土木技術研究所の調査が活かせない日本の開発

 

そのうえ、トンネル直径を小さくするために、トンネルの厚みを10cm小さくしている。

首都高品川線との交差の箇所は、リスクが幾重にも重なっているわけです。

 

新しいガイドラインには、設計や施工に関わる細かい指針と共に、リスクコミュニケーションに関する指摘もあります。

P9

土木事業における地質・地盤リスクマネジメントのガイドライン(令和2年3月)

ここには、内部だけでなく、外部との協議の必要性をうたっています。

説明会を開き、住民にもしっかり説明すべきだと思います。