やっぱり福祉に使われない?大田区の消費税増税分
平成31年度、国は消費税を10%に増税すると言っています。私が消費税増税に反対の理由の一つが、大田区に入る消費税地方交付分が、区民の福祉に使われないとみているからです。
特に今年2019年度の予算を見ると、消費税増税分が福祉に使われないことは明らかです。
2019年10月から消費税は増税の予定です。
私は消費税増税に反対です。反対の理由の一つが、
消費税には、地方交付分があるのですが、増税された増収分が、国の言う福祉のためには使われないとみているからです。
今年の予算でも、大田区の福祉費割合は、昨年の54.7%から54.4%に減っています。
国が、福祉の財源が足りないから消費税を増税すると言ってるその年に、福祉の責任を担う大田区の福祉費割合が減っているのです。
しかも、
①昨年から人口が6,000人=約0.88%増えた
②介護保険を使う人が増える後期高齢者割合は0.3%増えている
③児童相談所事業を大田区がはじめた
など、大田区の福祉費割合が増える要素はたくさんあるのに、福祉費割合(教育費割合も)が減っているのです。
さらに言えば、予算規模も1.1%増えています。
福祉以外の優先順位の低い分野に使われる予算が増えるということです。
2019年10月から、増税しなければならないほど福祉財源がひっ迫していると言っているのに、子育て、介護、障がいといった福祉(社会保障)の責任を担っている大田区が福祉費割合を減らしているということは、大田区が消費税増税で、福祉の課題を解決する気が無いことを意味しています。
確かに、増税はまだ決まっていませんし、消費税の増収分は2020年度予算に見込まれます。
しかし、区民は10月から負担が見込まれているわけですから、負担に見合った安心を今年度予算に反映させるべきです。そもそも、大田区自ら、消費税増税は確実だという姿勢で予算を組んでいることを認めているのに、福祉費割合は減っています。
仮に財源が足りないとしても、大田区には1,000億円を超える基金があります。使途の自由な基金だけでも500億円を超えますから、国が増税を区民にお願いしなければならないほど、福祉財源がひっ迫している状況なら、500億円を超える財政基金は取り崩すべきです。
減る所得
総務省の統計調査は、私たちの所得が増えていなかったことを明らかにしました。
増える税と社会保険料負担、減る自由になる可処分所得
一方で、税や社会保険料の負担は大きくなっていますから、区民は、自由に使える可処分所得が減っているということです。
上がる物価
加えて言えば、食品など物価が上がってきたと言われていますが、今年の1月の固定資産税評価額の中の23区の宅地が14.6%と大幅に増えていますから、今後、物価上昇は益々加速するでしょう。
厳しくなる区民生活
そうなると更に負担は大きく、大田区が福祉で区民の安心を提供できていなければ、区民生活はより厳しくなるでしょう。
区民に福祉で安心を提供できない大田区
だからこそ、行政大田区がきちんと社会保障サービスを提供しなければなりませんが、福祉費割合を減らしているわけです。
メニューはあるのに、サービスの量が足りない大田区の福祉
元気で暮らせているときは良いのですが、年をとっても、一人でも、障がいがあっても、子どもがいても、安心して大田区で暮らすには、社会保障サービスが欠かせません。
ところが、大田区の福祉はメニューはありますが、量が足りないので、受けたい区民が平等に、公平にそのサービスを受けられません。特養に入ろうと思ったら1000人が待っていた、認可保育園も学童保育も事業はあるが、使いたい人が使えない。
にもかかわらず、大田区は2019年度の福祉予算割合を減らしたのです。
区民は負担が大きくなりながら、福祉の還元を受けていませんが、大田区から事業を受注する企業などは、2019年度の消費税増税を見込んで予算計上されています。
返す返すも、2019年度予算の福祉費割合を減らしたことは残念です。