ほんとうなら大田区にはいる税金を、いま、国が財源が不足している地方の財源として使っている。
東京は「お金持ち」だからちょっとくらい地方に回したっていいだろう。というわけだ。
そんな無茶なことは無いと、大田区が国に意見書を出したのだが、出せばいいというわけでは無いと思う。

意見書は文末に添付する。

奈須りえは、こんな風に考えた。

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平成26年度税制改正において示された法人住民税の一部国税化は、地方自治体の存立を根底から否定するものであり、日本の統治機構の崩壊ともいえる問題で、国に対して大きく抗議するものです。

しかし、一方、この法人住民税の国税化がなぜ起きているかといえば、政府の投資利益最優先のアベノミクス経済政策による法人税の減税があり、その補てんとして消費税の増税になっています。だからこそ、意見書案にあるように消費税が引き上げられるたびに法人住民税が国税化されるのです。

意見書案の中では、国家戦略特区を活用したまちづくりを肯定する文脈で、そのための財政需要として、法人住民税の国税化が大田区政の住民サービス提供を停滞させるとしていますが、そもそも、国家戦略特区による規制緩和策の中には、さらなる法人税の減税や消費税の増税など、税制さえ規制ととらえた議論が行われているところです。

大田区が、国家戦略特区を肯定するということは、法人税のさらなる減税を求めるとともに、消費税の増税を求めることを肯定する立場にあることになり、そこで、法人住民税の国税化の撤廃を求めることは、政策的に矛盾しています。

特に、この法人住民税の国税化の背景には、根強い東京富裕論が存在しています。

国税化された法人住民税は、財源不足に悩む自治体の地方交付税の財源にすると言われているなか、大田区としての最優先課題である保育園、特別養護老人ホーム、教育、障がいといった住民福祉さえ財源不足のためサービス供給量に支障をきたしているから国税化しないでくださいと主張するならともかく、何を優先するのかさえ質疑してもこたえられず、他自治体からみれば、基礎的自治体の事務でないものまで盛り込めば、東京富裕論からの法人住民税の国税化は妥当であるという結論しか導かれないのではないでしょうか。

東京都がオリンピックパラリンピックをいうならともかく、大田区がオリンピックパラリンピックの財源が足り無いとかいたり、国家戦略特区を活用した未来に向けた街づくりやなどまで盛り込めば、実体として、保育園も特別養護老人ホームも足りてい無い逼迫した大田区の財政状況は伝わら無いでしょう。
地方分権により、社会保障の責任主体が基礎自治体に整理される中、都市部の大企業の好景気が反映している貴重な財源である法人住民税や固定資産税などは財政調整交付金で東京都から交付される財源は、大田区で不足している社会保障ニーズに充てるための貴重な財源になっています。

大田区にとって特別区交付金は依存財源という位置づけになっていますが、それは、特別区制度による特殊性があるからであり、限りなく自主財源に近い財源です。

都市部は、かならずしも、富裕層だけの暮らしの場ではなく、格差の拡大とともに、貧困対策にも財源が必要になっていますから、法人住民税の国税化は断固撤廃すべきと考えますが、事実関係に誤認があることや、根拠として大田区のひっ迫した状況を十分に説明できておらず、多自治体や国に対し、誤解を与え、逆効果になることを懸念するため反対といたします。