まさか、情報提供は町会役員だけ?大田区もJR東海も大田区民を選別してませんか?
この国の民主主義の問題の一つに、国民住民と、政府や議会や行政との意思のかい離があると思います。
かい離にはいろいろな理由があると思います。
たとえば、
★意思決定の権限を持つ議員が、反対・賛成したいけれど出来ない理由として、自分はそうは思っていないけれど、国が、党が、行政が、、、と言った説明をすることがあります。
こうした、言い訳を許していると、「思い」のかい離があるのに、現行権力は維持されていきます。
もう一つ私が気になっているのが、一部の住民に、部分的に説明して、合意形成したことにすることです。
そもそも、その情報の持つ意味を十分知ったうえで、正確な情報を得なければ、それがどういう意味を持つのか、なかなかわかりにくい部分があります。
行政など執行側は、都合の悪い情報は、出さない場合が多いですし、出されていても、それが、どう悪影響を及ぼすか、まで、住民が気付くことも簡単ではありません。
全てが民主主義の形骸化になるとまでは言えませんが、こうした情報提供の在り方が常態化すると、私たちは情報を得ることができなくなり、是非の声をあげられなくなります。
いつの間にか、「合意したことになって」色々なことが進むようになり、そのうちに、その情報さえ提供されなくなるかも知れません。
そもそも、どんな情報がどこにあるかさえわからなければ、知ろうとすることもできないのです。
最近、こんなことがありました。
マスコミで報道された3月25日の久が原の爆発火災について、4月15日の委員会に報告がありましたが、、「自治会町会への情報連絡」とあり、地域住民への情報提供について報告がありませんでした。
4月20日に東雪谷のリニアの非常口の工事現場の見学会が行われたそうですが、参加者は会長に連絡することが必要と聞きました。
いずれも、多くの区民に関係することですが、任意団体の一部の区民にだけ情報提供が行われ、その他の区民を情報提供の対象にしていないと思われ、気になりました。
久が原の爆発火災は、死亡者を出したことに加えれ、化学物質を取り扱っている工場であることから、東京都の環境確保条例の対象でもあり、環境対策課と防災危機管理課の二つの所管課が、それぞれ、まちづくり環境委員会と防災安全対策特別委員会に報告しています。
原因は調査中ですが、化学物質を取り扱っている施設での事故について、地域の住民が知ることは、原因の如何に関らず、その影響にも関係するため、重要なことだと思います。
加入率が下がったとは言え、地縁団体である自治会町会に情報提供することで、地域住民に知っていただくことは、良いことだと思います。
しかし、それでは、自治会町会に加入していない住民への情報提供はどうなっていますか?とうかがったところ、火災発生時に現場近くにいたかたには、情報提供したそうですが、例えば、大田区の掲示板に掲載するなどしたかと言えば、行わなかったそうです。
リニア中央新幹線の東雪谷の非常口の見学会(私は地域の方からこのようにうかがいました)も、町会の方が対象で、申し込まなければ非常口の状況を見、説明を受けることができないように受け取りましたので、大田区には、地域住民で情報提供に差があるのはどうなのか?と確認しているところです。
民主主義は手間のかかる仕組みで、完全ではありませんが、努力することで、良くすることが可能です。
手間をかければかけるほど、多くの国民にとって公平で平等で、適正な意思決定に近づきますが、手間を省略すると、利害関係者に有利に運ぶと思います。
利害関係者には、
権力を維持したい人も
経済利益を得たい人も
いるでしょう。
多くの国民市民が、常に監視していないと、少しずつ、少しずつ、金や権力の天秤の、私たち国民市民の側が軽くなり、バランスがくずれていきます。
ちょっとだから大丈夫、を許さないことも、フェアな民主主義のためには大切です。