国家戦略特区法改正によって、造り上げようとしているスーパシティには、3つの大きな変化があるとみています。

一つが、民主主義が機能せず、企業主導になること。

行政情報を駆使したインフラ投資の計画・執行を企業にゆだねようとしていること。

そして、企業に、個人情報と企業情報を駆使して、社会保障サービスを提供させ、地域通貨で決済させ、社会保障をさらに縮小させようとしていることです。

それにより、次のような問題がおきます。

意思決定権が国民から企業へいくミニ独立政府化、
この期におよんで土木予算を確保、
社会保障費のさらなる抑制、
個人情報の営利目的利用とプライバシーの侵害、

 

国家戦略特区についてもう少し知りたい方はこちらへ→森友・加計学園は「ミニ独立政府」国家戦略特区~国家戦略特区からサンドボックスまで~

https://blog.goo.ne.jp/nasrie/e/155dbf9a21cedc7aaa2eb19029d78035


国家戦略特区法改正によって、造り上げようとしているスーパシティには、3つの大きな変化があるとみています。

【1】

スーパーシティ内での主権者が、事業提供者になり、日本の議会制民主主義が機能しなくなる。

【2】

自治体の建物・道路・橋・公園などインフラ投資の計画・執行が、議会制民主主義のしくみから、行政情報の使用を許された企業にゆだねられ、使われる予算が増える

【3】
介護、子育て、障害福祉などを有償ボランティアに担わせ、サービスを受ける当事者と提供する有償ボランティアの個人情報や行政情報を企業が使って仲介し、地域通貨で決済するようになること。結果、公助の社会保障が共助の自己責任にかわり、社会保障サービスの税負担が激減する。あるいは、企業の利益に流れる。


 

今でも負担過剰な公共インフラ投資による土木建設費の負担は、さらに大きくなりますが、その分の財源を、介護、子育て、障害福祉などを有償ボランティアに担わせることで、ねん出するつもりです。

スーパーシティーは、企業に行政情報を見ることを許します。

公共施設をどのタイミングで、どのくらいの規模の改修・改築をしたらよいか、管理・運営していけばよいか、事業者が事業提案すれば、行政の持つ土地や施設のGPSと連動した管理システムを企業が見て使うことができるのです。

採用された企業は、利益を最大化する計画を作るでしょう。

今でも自治体の土木建設費は、福祉、教育、医療費を大きく圧迫し・抑制させています。

何よりの証拠が、日本で一番財政の豊かな東京23区が、この間ズッと、特養も認可保育園も足りず、多数の待機者をだしていることです。

23区の法人住民税、消費税、特別区民税、を足りない地方に分配する仕組みを作っているほど、国からはお金持ち自治体とみられているのに、特養も保育園も足りないのは、高齢福祉や子育て支援に使っていないからです。(ほかに使うので、使えない)

これで、さらに土木建設費が増えれば、社会保障費をさらに抑制せざるを得なくて、これを共助・自己責任のボランティアに提供させ、国内で流通する貨幣で払わずに、地域通貨で決済しようとしています。

有償ボランティアに着いた方たちは、地域内でしか流通しない地域通貨を得ることになります。

地域通貨では買うことのできないもののために、国は、ベーシックインカムを考えているのではないか、そんな風に私はみています。

しかも、エリアが地方都市のようなことを国は言っていますが、財源は東京23区に在りますからターゲットは東京です。

これは、平成30年10月29日(月) 第5回 都庁マネジメント本部で竹中平蔵氏が招かれ発言していることです。
出席者
知事、副知事、教育長、政策企画局長、総務局長、財務局長、環境局長、港湾局長 ほか
議題
「スーパーシティ」構想と今後の東京について

https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/cross-efforts/tocho-management/30/h305.html

【講義テーマ】「「スーパーシティ」構想と今後の東京」
●自動運転・自動走行は人口知能とビッグデータを使った「第4次産業革命」の象徴であり、道路や街のビックデータが必要なことから、第4次産業革命は、産業の概念だけではなく、空間や街の概念が必要である。
●「スーパーシティ」は、単に世界最先端の技術を実証する場では無く、第4次産業革命後の未来の社会、生活を包括的に実現するショーケースを目指すものである。
●スーパーシティを構成する基本的な要素として、自動走行やキャッシュレスなどが考えられる。また、個人の情報をビッグデータとして活用することになるので、住民の同意をどのように取るかが課題となる。
●エリアの選定にあたっては、住民の合意のとれやすさとトレードオフの関係にある。同時に、エリア選定におけるプロセスの透明化は重要である。
域内の運営は、国・自治体・企業による「ミニ独立政府」のような主体が担うことを想定。加えて域内の全体設計を担う、一定の権限を有したアーキテクト(設計者)も必要ではないか。インフラ整備については、国の役割も重要となってくる。

 

スーパーシティは、国民主権の議会制民主主義ではなく、企業主導のミニ独立政府を造ろうとしています。

 

コロナで多くの仕事が失われた時、国が地域包括ケアをあらたな雇用の担い手としているなら、それは、一つの在り方ですが、

(1)報酬がⅠ地域通貨で流通性に疑問があるうえ、そもそも日本の通貨制度における天変地異的変化であるにも関わらず、全く説明議論されていなくて大問題。

(2)誰もが生きる上で必要な社会保障担い手の主体が企業であり、利益のための事業で、有償ボランティアの報酬がいくらが適当かの議論もなく、利益最大化のため、報酬が低くなる可能性が高い。

(3)地域包括ケアの範囲が将来拡大する可能性もある。

(4)そもそも、社会保障費を抑制し、税金を土木建設に移行させるための方策になっている。国民の暮らしを守る国の責任を放棄しており、国民の負託を受けた施策になっていない。

などの問題があります。

 

①2000年の地方分権一括法で、社会保障の責任主体は、区市町村といった基礎自治体に整理されました。

②責任が大きくなったので、その分、住民税を引上げ、基礎自治体に払う財源を大きくしました。

③実際、2000年以降、特にリーマンショック以降、大田区はじめとした23区は、経済状況の悪化と高齢化で、保育や学童、介護の需要が全国の中でも激増してきた地域です。

④にも関わらず、国は、地域包括ケアという共助(というと聞こえはいいですが、公助ではない自己責任です)のしくみをつくり、社会保障を有償ボランティアに担わせるしくみをつくりました。

⑤今回、その有償ボランティアに担わせるに際し、企業にサービス利用当時者と有償ボランティアの仲介をさせるため、個人情報、行政情報を使わせることを許すのが、国家戦略特区法の改正です。

⑥しかし、厳密には、国家戦略特区法を改正しただけでは、個人情報の有用な使用ができないので、個人情報保護法も同時に変えて、【仮名加工情報】という個人が特定できない情報なら、事業者に使わせて良い、第三者に提供しても良い、としようとしています。

⑦マイナンバーは、個人が特定できないランダムな番号管理されていますので、仮名加工情報にあたります。

⑧仮名加工情報と事業者が収集した情報を組み合わせると、個人が特定できる可能性があります。

⑨個人情報の使用も本人合意が必要だから、と言っていますが、個々の使用について、必ずしも本人確認を必要としないよう、個人情報保護法を変えようとしています。

⑩今回の個人情報保護法で、過去に同意していたら、社会変化に伴う個人情報への理解にあわせ、合意した部分を変えて良いことにしようとしているのです。

⑪しかも、今回、特別定額給付金で、電子申請の場合、マイナンバー利用について国のマイナポータルに登録させて、個人情報利用についての同意があります。

自治体に100%給付させる特別定額給付金を、国のマイナポータルというサイトにあえて誘導しているのは、基礎自治体が持つ、膨大な個人情報(住所、年齢、住民税で所得、介護や医療の健康状況、保育・障害・生活保護等サービスの使用状況、、、)を仮名加工情報で番号管理して、国とつなぐことが目的なのではないでしょうか。

 

【仮名加工情報】

個人情報の保護及び有用性の確保に資するため、個人情報の漏えい等が生じた場合における報告及び本人への通知を義務付け、個人情報等の外国における取扱いに対する個人情報の保護に関する法律の適用範囲を拡大するとともに、個人情報に含まれる記述等の削除等により他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように加工した仮名加工情報の取扱いについての規律を定める等の必要がある。