【動画】2020年度予算質問 「住民を参加させない 田園調布・多摩川まちづくり協議会の問題点」

 

 

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2016年に「地域力を生かした大田区まちづくり条例」の改正が行われました。

まちづくり協議会の認定要件を変更し、活動対象地域の全ての自治会連合会に加盟している自治会または町会が参加または承認していること、を規定しています。

この時、私は、共産党、みどり、ネットとともに、修正案を提出しています。

個々の住民に是非を問えばよいところ、自治会・町会に審査させる過程を加えるため、自治会・町会が承認しなければ住民は地区計画案の検討さえできなくなり、場合によっては多様なまちづくりの可能性を門前払いすることにもなります。

なすべきことは、自治会・町会を使った事前審査ではなく、広く住民の発意を大田区が受け止め、住民と専門家とで検討してつくり上げたまちのルールの是非を地域住民一人ひとりが判断することです。
それこそが民主主義の手続きに基づいた合意形成ではないでしょうか。

 当時、条例改正にたいし、行った反対討論ですが、条例は改正されてしまいました。

それでは、その後どのように運用されているでしょうか。

 いま、多くの住民が、大田区が認定した「田園調布多摩川地区まちづくり協議会」の会員になりたくて申請していますが、なれない状況が続いています。第四回定例会で質問したら、「協議会事務局が申し込みを受け付ける」と答弁しましたが、今も会員になれていません。

総会が開催されないと会員にはなれない規約だと知り、総会開催を待っていましたが、先日知らない間に総会が終わっていて、入会申請した方たちを会員にしなかったと大田区から聞きました。

設立総会も、第一回の勉強会も、大田の掲示板や町会会館に開催案内が掲示されましたが、今回の総会は、どこにも掲示ざれず、総会開催を知らされなかった役員もいたそうです。

そこでうかがいます。

① まちづくり条例には、住民、誰もに参加の機会を保障しています。にもかかわらず希望する地域住民が会員になれない状況が続いています。これは、住民は町会の一員としてまちづくり協議会の企画やイベントには参加できるが、会員になって地域のまちづくりには参加できないということですか。
 

田園調布・多摩川地区まちづくり協議会の会員は、田園調布地区自治会連合会一つです。

まちづくり条例に定められている地区まちづくり協議会は、「活動対象地区内の自治会等、商店会、居住者、事業者又は土地所有者等で構成されていること」になっていますが、連合町会は、自治会等の定義からここには入りません。

自治会連合会ただ一つが会員の地区まちづくり協議会は、大田区の条例の要件を満たしていないと思います。にもかかわらず、参加資格のある住民、土地所有者などを8カ月近く会員にせず、放置しています。

そこでうかがいます。

②このままでは、認定要件とは違いますが、認定した大田区としてどう考えますか?

せせらぎ公園の文化施設などの整備について、一部の町会長から、ご自分たちが提案したとうかがいました。

提案は、ほとんどの町会自治会員に、知らされていませんでしたし、その連合町会が、まちづくり協議会を作るための準備会を開催していたことも、広く会員に知らされていません。

昨年6月1日のまちづくり協議会設立総会で、中身は白紙、ぜひ参加してくださいと言われたこともあり、8月31日の学習会で地域住民が、せせらぎ公園も含めた地域のまちづくりを考えたいと提案したら、第二回が延期になりました。年度内に予定した第4回までの協議会すべて開催されていません。

そもそも、会員がたった一団体で、参加を希望する住民を放置するまちづくりは、民主的なまちづくりとは言えません。

これは、まちづくり協議会の問題というより、条例改正で指摘した、まちづくり全般への大田区の姿勢のあらわれではないでしょうか。

昨日参加者募集を締め切ったた田園調布せせらぎ公園のワークショップは、最初から自治会町会推薦枠を定員の半数の20名とし、一般公募は、年齢ごとに定員を定めているため、公園に関心を持つ50歳以上の区民が結果として相対的に排除される構図です。

今回のワークショップは、田園調布せせらぎ公園の取得直後、整備前に行って以来、はじめて公園計画について、住民の声をきく場になっています。
文化施設建設、夜間開設、体育館建設、駐車場建設、大量樹木伐採、など、この間の公園の運用や開発は、田園調布せせらぎ公園用地取得後に行ったワークショップで策定した方針などとは、国の法改正もあり、大きく方向転換しています。

問題は、この方針の転換について、区民との合意形成が今日まで行われなかったことにあると思います。

募集の在り方や、体育館の是非を発言させない、町会には防災がテーマだと言っているなど、過度な意見の制限や誘導は、住民の信頼を失うことになり賛成しかねますが、ワークショップを開き、住民との合意形成しようとする姿勢は評価するものです。

今後の前向きでよりよい合意形成の場としていただきたいと要望し、質問を終わります。