参議院議員の福島みずほさん主の「みずほ塾」、あなたの力が政治に必要だと題した第二回講座の講師として呼んでいただきました。
中でも一番共感していただけたのが民営化は効果が無かった、という話です。話し終わって拍手喝さいだったので、お話しして良かったと心から思いました。塾生の皆さんからは、終わった後も鋭い質疑をいただき、理解をさらに深めていただけたのではないかと思います。

議員になったきっかけや、どうやって当選したかなど、お話しする中で、皆さんの共感の眼差しを痛いほどに感じたのが、「民営化は効果が無かった」という話です。
終わって、そういう発想はしたことが無かった。
民営化は問題だと感じていたが、どうして問題かよくわかった、もっと広めてください、など熱い言葉をたくさんいただきました。
民営化といっても様々な形があり、私が事例に挙げたのは、保育園の民営化でしたが、さらに、介護の民営化の問題は?図書館は?と、鋭い質疑が飛び出し、議論はさらに深まりました。
このあたりのことは、また別の機会に。
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【リスクも競争も無い日本の特殊な民営化】
日本の民営化は、完全に市場に任せるのではなく、公を株式会社にかえ、運営経費は補助金で支給する特殊な民営化です。大田区はじめ都市部は保育園の定員が足りませんから、経営努力をしなくても、定員はほぼうまり、売り上げは確保されます。そもそも、保育園の定員や面積基準で運営経費を算定して補助するため、経営努力をしても、補助金額は減りません。

【民営化で、コストも下がらず、サービスも向上しない】
そのため、市場経済の競争でコストが下がり、サービスが向上するといわれてきた民営化ですが、少なくとも大田区の保育園の民営化は、競争でコストも下がらなければサービスも向上しないことを大田区も認めています。
【公務員賃金相当の運営経費を事業者に払っても、保育士は低賃金】
保育士の低賃金が社会問題化していますが、国は、公務員保育士に準拠した賃金相当の運営経費を支払っています。東京の正規職員だと役職につかない保育士で年収450万円(平成29年度)程度の運営経費が支払われています。
保育士の低賃金は、大田区が保育園事業者に支払う補助金が少ないからではなく、公務員並みの補助金を支払っても、事業者が保育士に支払わないために起きている問題です。

【保育士給与というコストを下げれば、利益が増える】

しかも、大田区からの運営経費は基準に沿って一定ですから、事業者はコストを下げ、利益を大きくしようと経営努力します。
株式会社立の保育園だと、保育士給与というコストを下げれば、株主配当という利益が増えるのです。

【区立保育園は区民の財産、株式会社が保育園を建設すれば株主の資産】

土地を買って建物を建てて、区立保育園を作れば区民の財産ですが、株式会社が作ると株主の資産になります。
区民の税金で支払う建設費補助や、運営経費が株主の資産所得に流れるしくみです。

【「経営内容は不透明になり、株主利益に税金が使われる民営化を選ぶ理由が見当たらない」:民営化した水道を再公営化したアン・ル・ストラ、パリ市元副市長】

民営化した水道を再公営化したパリ市元副市長 アン・ル・ストラ氏は、先日来日して講演した際に、「経営内容は不透明になり、株主利益に税金が使われる民営化を選ぶ理由が見当たらない」と発言しています。
【非効率的で格差を拡大させる民営化】
公が行うと非効率といわれてきましたが、株主から見れば、人件費は無駄で非効率的かもしれませんが、議員である奈須りえから見れば、民営化は、株主配当や資産所得という個人の利益に税金を使う、非効率的なしくみです。

民営化保育園に支給する運営費補助は、株式会社だと、税金を株主の配当や株主の資産(土地・建物)に使います。富裕層をさらにお金持ちにし、保育士が低賃金になって、格差が拡大すると思うのです。

【所得の再分配にならない、株式会社が提供する社会保障】
国は、当初所得の格差が拡大していると認めていますが、社会保障で再分配するから格差は是正されているといっています。

公立の保育園なら格差は是正されますが、株式会社の保育園は、富裕層をさらにお金持ちにし、保育士が低賃金になるので、格差は拡大すると思うのです。
厚生労働省は、公と株式会社の違いを同じに扱っていて、格差の拡大を私たちに見えないようにしています。
私たちは、ごまかされてはいけないと思いますし、これを放置すべきではありません。
2000年に行われた社会保障分野への株式会社の参入の総括をすべき時にきています。

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みずほ塾では、6期トップ当選を続ける日進市議の白井えり子さん、八王子市議の佐藤あずささんとご一緒させていただき、また頑張ろう!と私も元気にさせてただきました。