教育委員会傍聴(来年度からの教科書採択のための会議)

教育委員会を傍聴しました
来年度からの教科書採択のための会議でした。
教科書は、以下のような手順で選ばれています。
過去のブログもご参照ください。
https://blog.goo.ne.jp/nasrie/e/a6f0a040ad5323682c28e74ab10d933b

1.教科ごとに学校の先生でつくられた資料作成委員会が各教科書の客観資料をつくる
2.学校意見と区民意見を募集
3.学識経験者と学校関係、区民代表で作られた調査委員会が、1と2(客観資料と学校意見、区民意見)参考に調査報告書をつくる
4.調査委員会が作成した報告書と教科書をもとに、教育委員会で議論し教科書を選定
上記4の、教科書採択のための教育委員会の会議を傍聴しました。

報告は早口で、傍聴者には資料も無く、非常に聞き取りにくかったのですが、次のような感想を持ちました。
報告はほとんど内容に踏み込まず、
写真やイラストが豊富に使われている、シールがついている、例が多い、文字のフォントが大きい、キーワードが太字、
などといった外形的な評価が目立った。
大田区を取り上げていることを評価してい
トラックターミナル、森ケ崎水再生センター、中小企業など、
なぜ、そこを取り上げることが子どもの教育にふさわしいかと言った指摘は無かった。

練習問題の配置の仕方、課題がわかるように作られている、習熟度に応じたページが多い、
学ぶ側というより、どちらかというと教える側にたった評価をしていた。
今回の傍聴者は傍聴席240に対し、100程度。せっかく大きな会場なのに傍聴者が少なく、残念でした。
選ぶ教科書は、教科も教科書会社も多く、みるべきところはたくさんありますが、教育委員の質問は少なく、質問を聴いただけでは、どのような問題意識をもって教科書を評価しようとしているのか、各委員の教育観があまり見えてきませんでした。

Q道徳について、同じ教材でも教師の考え方とらえ方でも授業の内容はおのずと異なってくる。先生方の話し合いの場、持たれているのか。
A道徳推進、教育教育研修会などで理解を深めている。
日常的に機会をとらえ、年間指導計画のもと指導方法を共有する。加えて道徳教育地区公開講座。保護者に伝わりやすいよう指導力の向上に努めている。
という質疑応答がありましたが、これが、考え方とらえ方の違いを肯定しているのか、否定しているのか、気になりました。
話し合いの場が持たれているのか、と質問していますので、教え方を合わせるべきだと考えているように思えます。教師の個性を認めない教育を良しとしているように聞こえました。
次回は、教育委員の教科書への評価に対する発言も聞けるのではないかと思います。
多くの区民が教科書採択に関心を持っていることを示さないと、教育は益々管理的になっていくでしょう。
区政から見た、これからの、経済や財政・金融の状況は厳しく、今後、国民(区民)は、不安や不満を抱える時代になっていくでしょう。
責任が政治にあることを、権力はよくわかっています。
だから、不満を権力に向けないためにも、教育に「管理的要素」を強めてきたし、これからさらに管理を強めようとしているのではないでしょうか。
そうならないようにするためには、政治を良くすること、権力の教育への関与を極力排除することが大切だと思います。私たち区民が動かなければならないということです。