羽田空港周辺の航空機騒音にかかわる環境省国交省交渉記録(全文)

10月19日に行なった、羽田空港周辺の航空機騒音にかかわる環境省・国交省交渉記録です。日本の航空機騒音含めた環境行政の遅れがよくわかります。

 

10/19(月)福島みずほ議員のご協力により、参議院議員会館で開いた当団体と国交省・環境省との質問交渉の全文を公開します。学生ボランティアの力も借りて、全文文字起こしが実現しました。

 

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2020年10月19日 国交省・環境省質問交渉

主 催: 羽田空港増便問題を考える会

 以下は、交渉に際して事前に送付した質問項目です。
こちらをご覧いただきながら、交渉をお読みください。
 

質問項目

【1】私たち市民は、独自に空港に近い地域についての騒音測定とアンケート調査を行いました。

結果を送付しますが、これらを見、読んで、どのように感じますか

Microsoft PowerPoint – 0830 ófÒˆ.pptx (nasurie.com)

 

【2】国交省、環境省として空港に近い地域はじめ、騒音影響の大きい地域で騒音測定と住民へのアンケート調査を求めます。できないとすれば、その理由はなんですか?

 

【3】新飛行ルートで飛んでみた9月までの評価について、以下をふまえお答えください

・予想より高い騒音 

・便数が少なくても多いクレーム

 

【4】環境基準が海外に比べ高い、健康被害を配慮していないのはなぜですか

また、以下の項目についてお答えください

 

【5】騒音による睡眠影響について

・ある日,騒音によって,入眠が妨げたり,夜間に目が覚めたり,

早朝に目が覚めてしまい,翌日,眠気や集中力の低下などがあれば,

これは健康影響か?

 

【6】騒音によって,入眠が妨げたり,夜間に目が覚めたり,

早朝に目が覚めてしまい,翌日,眠気や集中力の低下などがある状態が,

週に3日以上,1ヶ月以上あれば,これは睡眠障害という疾患か?

 

【7】騒音によって睡眠障害が生じるなら,

騒音によって公害病が発生すると言えるか?

 

【8】1999年のWHO環境騒音ガイドライン(ジュネーブ)では,

睡眠妨害を健康影響として扱っており,

屋外での最大騒音レベル(時定数はfast)が60dBを超過するか,

平均騒音レベル(Lnigth)が45dBを超過すれば,

睡眠妨害が生じ始める(閾値)としている。

この科学的知見は誤りか?誤りの場合は根拠を示せ。

 

 

【9】健康影響について

・不眠症によって心臓血管系疾患が生じるリスクが高まることを認めるか?

 

・騒音によって睡眠障害が生じ得ることを認めるか?

 

・騒音によって心臓血管系疾患が生じ得ることを認めるか?

 

・WHO(ジュネーブ)は,1999年に示した環境騒音ガイドラインで,

高レベルの道路騒音・航空機騒音によって,

心臓血管系疾患のリスクが上昇する,と記載しているが,

この科学的知見は誤りか?誤りの場合は根拠を示せ。

 

・European Environment Agencyは,

Environmental noise in Europe—2020, EEA Report No 22 (2019)において,

トルコを除く欧州32カ国で,交通騒音によって,

高度の睡眠妨害(軽度の睡眠障害)が650万人,

虚血性心疾患が48,000人の患者がおり,

虚血性心疾患で毎年12,000人が死亡しているという推計結果を報告しているが,

日本では,このようなことは生じていないのか?