特区民泊と民泊新法の民泊は、同じ民泊ですが、大きく異なります。

特区民泊は、賃貸借契約を結ぶ「住まい」の位置づけで、泊まる人にとっても貸す人にとっても、長期滞在が前提です。
一方の民泊新法の民泊は、年間1/2しか営業できないことからも、長期滞在というより、ホテルや旅館など、一時的な宿泊・滞在を見込んだ、空き家を使ったシェアリングビジネスです。民泊新法の民泊は、「空き家の所有者」と「借りたい人」とその「双方を仲介するAirbnb(エアビーアンドビー)などの仲介業者」の三者がいて初めて成立するビジネスです。

大田区は、民泊新法の民泊の手数料を、年間の1/2だけ空き家を民泊として貸し出す「空き家所有者だけ」に課しました。

しかし、私は、民泊を営業する空き家所有者と宿泊客をマッチングして双方から手数料を徴収する、Airbnbなどのシェアリングビジネス事業者にも手数料を徴収すべきと考えました。以下、手数料条例改正案についての奈須りえの討論です。_____________________________________________________

大田区が、大田区手数料条例の一部を改正し、民泊新法の手数料を規定しました。

この条例で規定される、民泊新法の手数料の在り方について意見を述べさせていただきます。

民泊に係わる犯罪や事件が多発しています。

そもそも、空き家の有効活用のようなしくみになっている民泊ですが、空き家をここまで増やしたのは、国の都市計画や建築関係の規制が、作って儲ける事業者側の視点で作られているためです。

さらに、作りすぎてできた空き家を宿泊施設としてインターネット上で仲介するのがairbrb社などの仲介業者です。
今回の民泊新法の手数料は、個々人の空き家や所有者である民泊事業者から徴収していますが、問題は、違法民泊にどう規制をかけるかです。
大田区は、届け出の適正化により、違法民泊の防止につなげるため、民泊新法の事業者だけでなく、Airbrb社などの仲介業者に対しなんらかの規制をかけ、責任を負わせるべきです。

たとえば、Airbrb社などに仲介サイトに登録・掲載している大田区内の民泊の数や事業者を報告させ、その数に応じた手数料の支払いを求めるなどすべきであると考えますが、空き家所有者のみに手数料負担を負わせており、反対です。

一方、今回、手数料は、変わっていませんが、旅館とホテル業の手数料を一本化しています。
これは、フロントなどの設置を義務付けたホテル業に対し、旅館はフロントの設置が必要ないなど、その営業の規制に違いがあったためです。
ところが、近年、外見上はホテルのようですが、「フロントを置かず旅館業で届けるホテルのような宿泊施設」が出てきています。そこで、大田区は、手数料は同額ですが、分けていたホテルと旅館業の届け出を一本化しています。

そこで、あらためてホテル・旅館業・特区民泊などの手数料体系を見直すと、旅館・ホテルの手数料に対し、特区民泊の届け出手数料が安くなっていることがわかりました。

手数料手数料地域の安全や環境を守るため行政の手間代という側面があります。簡易宿所の火災などの問題も相次いでいます。
大田区は、施設の規模で特区民泊の手数料を定めたと説明していますが、安全・環境・衛生などの規制を緩和している特区民泊についても、自治体として、ホテル・旅館並みの安全点検をすべきでしょう。