青少年健全育成施設にホテル!?ツインルーム25室増築(平和島ユースセンター):大田区がホテル業に進出で消費税増税?
青少年健全育成のための施設(大田区立平和島ユースセンター)を大田区は、老朽化したため増改築すると計画しています。昨年末の説明会で、青少年健全育成施設と言いながら25室のツインルームを増築すると知ってびっくりして報告しましたが、今回の説明会でも、重要なことはほとんど説明されませんでした。
(2016年12月14日報告)
「ホテル利用で、青少年健全育成のための利用が阻害される心配がでてきた平和島ユースセンターの整備・活用に関する基本構想・基本計画(案)説明会」報告)、
わかったのは、建物の大きさやレイアウトや大まかな機能。条例上の位置付けや管理運営方法、料金体系などは一切説明されず、質問してもこれから考える、検討中を繰り返すばかりでした。これで、来年の第一回定例会で施設廃止条例を提出するといいます。区民の財産である施設が区民センターに続き、その後どうなるかわからないまま廃止されます。行政のやり放題。異常な事態だと感じています。
平和島ユースセンター条例は廃止
大田区が区民のための施設を設置する際には、施設設置条例が必要です。
大田区が作る目的に応じて、公用(区役所や出張所など事務をする施設)、公共用(体育館や文化センターなど区民が利用する施設)に分かれます。
平和島ユースセンターは、平和島ユースセンター条例によって区民の権利が担保され設置されています。
ところが来年の3月に条例を廃止するといいます。
新条例どうするか決めてない
それでは、新しい施設条例はどのようになるのか聞きましたが、これから考えるといいます。
公共性はどこにあるのか、どういった根拠法に基づき運営されるのか、説明を求めましたがこれから考えるといいます。
仮に、行政目的なく 設置するとなれば、条例外の施設ということでしょうか。
保育園は民営化、ホテルは官業化=大田区営化?
特に、今回は、25室のツインルームを増築するそうです。
ホテル業は、行政大田区が行うべき事業でしょうか。
保育園は民営化で、ホテルは官業とは驚きます。
事業主体は?料金は?運営形態は?これから考えるってありえますか?
事業主体は大田区でしょうか。民間が大田区の土地の上でホテル業を奈良市のように行うのでしょうか。(奈良県は国立公園内に、リゾートホテルを民間事業者に建設させることを許可しようとしています。)
その場合の料金の考えかたはどうなるのでしょう。
管理運営は、直営、指定管理者どちらでしょう。
指定管理者の場合、自主事業という位置付けなのでしょうか。
わからないことばかりです。
足りない公園つぶして、ホテル建設が優先順位?
仮に、公園の中に、営利目的のホテルを民間運営で行わせるとなれば、区民の財産で特定事業者に金儲けさせるのも問題ですし、ただでさえ足りない公園をつぶしてホテルというのも優先順位としてありえません。
ホテル建設でコストは何倍!?
大田区が説明会で説明したかったのは、2126㎡の建物を3539㎡と1.7倍の建築面積にしたということ。
部屋数、機能、レイアウト。
そして、施設を廃止しようとしていたことだけはわかりました。
ホテル部分を増築しなければ、面積で単純計算してもコストは7割減。新築だということを考慮すれば、半分で済むかもしれません。
ホテル25室各部屋にはユニットバスが付いていますから、コスト的にはもっと割高かもしれません。
オリンピックというわずかな期間のために、消費税まで上げなければならない状況の中で、ホテル建設でしょうか。
民間が、自己責任で行うべき事業ではないでしょうか。
こういう無駄な経費が消費税増税に
私は、こういうやり方が消費税増税につながっていると思っています。
消費税は国だけの問題ではありません。地方交付分というのもあるんです。
こんな使い方に消費税10%許せますか。
今回の平和島ユースセンターは、既存棟2126㎡はスケルトン改修。1413㎡の増築をします。
また、公園内に駐車場を設置します。下図右上部分。
これにより、平和島ユースセンターンの総面積は2126㎡から1413㎡増え約1.7倍の3539㎡になり、施設は次のように変わります。
既存棟改修後
8室定員83人(3人増)
6人×2室
8人×2室
13人×1室
20人×2室
その他2人×1室
増築部分
2人×25室(うち洋室24和室1:バリアフリー1室)
*現在(8室定員80人)
16人×4室
6人×2施設
2人×2室
8室80人だった施設が33室133人の施設になり、総面積も1.7倍。大規模な駐車場も建設されます。