所得再分配調査と大田区財政からわかる「だから格差が広がった」
今年8月、厚生労働省は令和4年度の「所得再分配調査」の結果を公表しました。
税金を集めて、
社会保障で給付して、
どれくらい効果があるのか、分析している調査です。
国は税金をあつめ、社会保障で再分配すると
「一定の効果がある」
と言っています。
これまでは、
ここまで読んで終わっていたのですが、
更に読み込んだら、いろいろなことが見えてきました。
今年の夏は、
勉強の夏と決めたのです。
平成17年にさかのぼって、3年ごとの調査結果をならべたら、
(1)当初所得が大幅に減っているのに、
(2)税や社会保険料は、ほぼ一貫して増えていました。
なので、
(3)手取りが大幅に減っていました。
2005年に368.2万円でしたが、2021年には、314.3万円。
激減です。
国の【効果がある】は、
「税金を取る前と、取ったあとでは、格差が小さくなってる」
(年金や生活保護など社会保障で低所得者に上乗せしてるので)
というだけで、
私たちの暮らしが良くなっていると言ってるわけでは無いのです。
そういえば、
「一定の効果がある」
という表現でした。
奥歯にものの挟まった、お役人らしい言い方ですね。
税金や社会保険料を差し引いた手取りは、
2005年に368.2万円でしたが、2021年に314.3万円
年収で53.9万円も減っているのです。
ここへきての急激な物価上昇に、厳しさを感じるのも当然です。
しかも、調査を注意深く見たら、消費税が反映されていませんでした。
更にここから、消費税分減りますし、
この間5%だった消費税は10%になっていますから
使える収入は、53.9万円減ったどころではありません。
この調査結果に、
私は、胸が苦しくなりました。
政治がまねいたことだからです。
大田区は、この区民の生活実態を知ったうえで、政策立案しているのか、
決算議会で質問しました。
1300億円積み立てた基金は、こういう区民の生活状況から
いただいている税金で、
その基金を、
蒲蒲線や
駅前広場開発や
公共施設建設に
税金を使ってる場合ではないからです。
質疑の動画を観ていただければわかりますが、
財政課長が一人で答弁すべきところ、
職員が入れ代わり立ち代わり5人で答弁。
最後は質問時間を使いきり、
本質的な議論から逃げられてしまいました。
地方分権だからと
人権を守ってきた法律の例外をつくりながら
すべきことは、国が~と逃げる。
私たちが声を挙げなければ
誰も、私たちを守ってはくれません。
私には、ともに声をあげるあなたが、必要です。
9分35秒くらいから
大田区議会 令和5年予算特別委員会(審査第1日)
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