「公共政策論」特別講師として体験的自治体議員を語る

福島大学にて

福島大学の「公共政策論」の特別講座講師として、地方自治体議員としての日ごろの活動や姿勢、考えなどについて話してきました。

 「公共政策論」については、私こそが学ぶべきもので、120人もの学生の皆さんの前で何を話せるのかと迷いました。
 しかし、私自身、議員にならないかと言われたときに、教科書で三権分立、司法・立法・行政は習ったものの具体的に何をしているのか思い浮かべることができなかったことを思い出しました。

 「公共政策」を学ぶにあたり、行政・市民とともにそこに深くかかわる議会がどのように機能しているのか、そしてそこにいる議員が日ごろどのように考え、活動しているのかを知ることは重要です。私の体験的な話しが、これからの「公共政策」を考えるに当たり、議会・議員がどうあるべきかを考えるきっかけを作ることができればという気持ちでおはなしさせていただきました。

 講座は、一時間とすこしお話させていただいた後、印象に残ったこと、質問・感想を記入したレポートを回収し、後半の一時間の間にそれに対して回答をしていくという形で進められました。

 選挙についてや議員が日ごろどんなことをしているのか。議会活動、政治活動、行政との関係などについてお話した後、これからの議会、議員、行政がこうなってほしいと思うことを話しました。

 私自身、日ごろ断片的に思っていることを、時間をかけて説明するという、なかなかできない体験をさせていただき、自分自身の議員という役割についてあらためて見直すよい機会になりました。

 後半は、質問に費やしました。
 私がふれるかどうしようかと迷ったことや、時間がなくて触れられなかったことなどについて率直に質問があがりました。
 私も、様々な講演会に出席すると質問・感想を記入する用紙が配布されますが、何を書いたら良いか迷い、結局出さないことも多いので、用紙いっぱいに記入し提出する学生さんに感動しました。
 今、当日回収された、印象に残ったこと、質問・感想を読んでいるところです。拙い講義をきちんと受け止め、よい質問をたくさんしてくださった様子に、日ごろ担当教諭から鍛えられている様子が伝わってきました。
 
 一時間強をかけてお話しさせていただきましたが、私が一番言いたかったのは、とにかく透明性の確保と説明責任いうことです。
 市民参画も市民自治も協働もすべて、透明性の確保と説明責任が基本です。これらが担保され、市民の目にふれられる機会が増えれば、声をあげる市民が増え、市民参画や市民自治も進み、結果として、様々な分野での協働が進むと考えます。
 議会改革も必要です。透明性の確保の上に、政治に関心のある市民がひとりでも増え、今後、議員に対し求める水準も高くなっていかなければならないでしょう。