都心低空飛行の説明会、港区は町会長の要望で実現!大田区民への説明会が無いのは町会長が言わないからですか?

12月20日前回の高輪に引き続き、港区赤坂で羽田空港の飛行ルート変更に伴う都心低空飛行について説明会がありました。空港のある当該自治体大田区で一向に開催されない教室型説明会。なぜ港区では繰り返し開催されるのでしょう。

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高輪では、用意された会場をほぼ埋め尽くす大勢の参加がありましたが、赤坂は40人程度とも聞いています。
定員400人のhttp://www.akasaka-civiccenter.jp/shisetsu/list_1.html 施設で収容に余裕があるにも関わらず、港区民でないことがわかると、受付をしていた国交省職員から会場には入れない旨伝えられました。

なぜかと聞くと、国土交通省から「港区主催なので」
大田区主催で国交省を呼ぶことができる、という意味か。
大田区も教室型説明会は要望していますが、自治会町会からの要望が無いから開催していないのだそうです。

羽田空港のある大田区では、「羽田空港移転対策連合協議会」という自治会・町会長43人で構成される団体があります。(入新井、大森東・西・南、糀谷、羽田地域の町会長。地域により一部のところも)
国交省は、大田区では、ここに説明しているから(説明できている)、とも言っています。

国交省は「羽田空港移転対策連合協議会」の構成員である自治会町会長を大田区民とみていて、そこに説明したら、それ以外の区民には説明不要と考えているようです。

たしかに、国交省は、この連合協議会に説明を繰り返していますが、大田区全体から見れば一部の自治会・町会長向けです。
しかも、その区域の方でも、自治会・町会に入っていない区民もいますし、必ずしも地域住民全員に受けた情報提供がされるかどうかわかりません。
そもそも、その区域の住民全員に周知してくださいと国交省が言っているわけでもないのです。

しかも、大田区議会にだされた区民からの陳情は採択されています。

大田区議会で採択された陳情を無視し、港区の町会長の要望は聞く国交省は、公僕・全体の奉仕者という役割をどう考えているのでしょうか。
「丁寧な説明」を繰り返す、国交省と大田区。
でも、騒音も、落下物も、大気汚染の情報も対策も一向に深まらず、時間ばかりがいたずらに過ぎていきます。

それどころか、大田区報は、A滑走路北向き左旋回=ハミングバードがなくなり、羽田空港飛行ルート変更が、あたかも大田区への影響は少なくなるかのような情報提供をしています。

しかし、ルート変更で、現飛行ルールはなくなるにもかかわらず、新しい飛行ルールは明らかになっていませんから、示された飛行ルートと時間は、新飛行ルールの一例に過ぎないとみるべきです。

新飛行ルートは、左右5マイル5マイルで16㎞の幅を飛べる ことを意味するし、他時間帯への拡大もあり得るということですから、いつでも、どこでも飛ばせる、のが飛行ルート変更の本質とみるべきでしょう。

これは、奈須りえが当初から指摘してきた
平成22年10月の「日米オープンスカイ了解覚書」がそれを示しています。

再国際化の時、国はどこまでこの問題について大田区(民)に説明したのでしょうか。
大田区は、どこまで、この問題について国から知らされてきたのでしょうか。

住民不在で、基本的人権の侵害が行われようとしています。
国は、自治体は、誰のために存在しているのでしょうか。主権はどこにあるのでしょうか。

http://www.mlit.go.jp/report/press/cab03_hh_000135.html
(別添1)
日米オープンスカイ了解覚書(MOU)の概要
平成22年10月
日米航空関係を完全に自由化することについては、2009年12月に日米間で実質合意したが、日米両政府間の交換公文による発効に先立ち、今回の署名によって、以下の合意内容が実施される。
1.路線
自国内地点、中間地点、相手国内地点及び以遠地点のいずれについても制限なく選択が可能であり、自由にルートを設定することができる。
2.便数
便数の制限は行わない。(ただし、航空企業は通常の手続きにより希望する空港の発着枠を確保することが必要。)