行政(大田区)が公園の緑を守れないのは規制緩和だから?規制が無いから? 30年前の大田区との認識の違いに考える
田園調布せせらぎ公園で1300本の樹木が伐採されましたが、樹木が伐採されているのは田園調布せせらぎ公園だけではありません。
平和島公園でも駐車場にするために樹木が伐採されましたし、
日ごろ本門寺公園を利用される近隣住民から、公園整備についてご相談を受けています。
なぜかと色々調べているところですが、公園は緑を守るのが当たり前だと思っていましたが、
【1】都市公園法の改正で、建物建設が12%、スポーツ施設は50%まで開発が可能になったこと、
【2】開発した区域は宅地として扱い、宅地並みの緑化で良いこと、
【3】宅地として開発してない公園部分は、そもそも、緑化のルールが無いこと、
がわかってきました。
大田区は、30年前、緑化調査で、緑が減っているのは、宅地の開発が原因。大田区の緑は、公共施設と公園が守っている。として【緑の担保性を高める意味で、其の拡充が望まれる】と総括しています。
第二回定例会で、平和島公園を改良するための工事契約についての議案があがってきました。
コロナでこんなに劇的に社会が変わろうとしている時に、公園の施設を移設したり、平らにしたりするのだそうです。
なぜ、今?という気持ちと、公園に対する基本的な意識の違い、変化を感じ、議案に反対した際の討論をご紹介します。
第46号議案 平和島公園改良工事その4請負契約に反対の立場から討論いたします。
この工事契約により、公園内の整備が行われ施設の建設や移設が行われることで、公園の樹木が伐採され、人工的な公園になることが問題だと考え反対いたします。
この公園の樹木伐採や施設建設は、規模は異なるものの、田園調布せせらぎ公園や本門寺公園など、他の区内の公園においても、行われいます。
大田区が、公園が、区民誰もの居場所であり、自然や緑の貴重な保全の場であるという、意識が欠如しているからだと思います。
1991年平成3年の大田区の緑化調査の緑の特徴と課題に大田区はこう記しています。
「公共施設は民有地に比べ緑の存在の担保性が確保されていると言える。
特に都市公園は法的にその存在が確保されている。
公共施設の緑は本区の緑の約3割を占め、重要な役割をはたしているとともに、なかでも公園緑地がその重要な役割を果たしているということができる。
今後とも公園緑地の果たす役割は重要な位置を占めると予想され、緑の担保性を高める意味で、其の拡充が望まれる。」
この間の国の規制緩和で、公園を宅地化して開発が可能になっていますが、だからと言って大田区がそれに倣い、緑を減らしてよいか、と改めて問いかけたいと思います。
大田区の職員の皆様、そして議会のみなさま、には、当時の意識を呼び起こしていただきたいと思います。