新飛行ルート案は、南風時の内陸飛行で、南や東から埼玉県のあたりで羽田のAC滑走路に向け着陸態勢に向かうため旋回するあたりで、横田空域に侵入することが判明しています。

この横田空域に入る事への大田区の影響についての陳情が提出され不採択になりました。奈須りえは、以下の理由から採択を主張しています

下図は、ニアミスの恐れについて国交省の新ルート案をもとに説明したイメージ図ですが、3000フィートとあるあたりは、横田の空域で、8000フィート以下の飛行は、制限されている場所です。

国土交通省は、空域に入ることについては、米軍と協議済みであると説明しています。横田空域の一部の侵入を米軍が認めていますが、管制がどうなるかなど、詳細についてはこれからだそうです。

ここの部分の高度を国交省は3千フィートと説明しています。この3千フィートというのはどういう数字でしょうか。

大田区は、2008年に空域の一部返還を経験し大混乱に陥りました。大田区上空を低空で飛ぶことになったからです。空域一部返還前が1万2000ftでこれが8000ftになりました。
左が空域削減前の12000フィートの時の図。
右が、8000フィートの現在の空域を示しています。

首都圏の空に青い箱がおかれていて、箱の部分は米軍が管制していて、日本の飛行機は、自由に飛ばすことができません。
新飛行ルート案では、右図の赤丸の部分3000フィートを飛ぶと説明しています。

*ちょうど、以下の右の図の赤丸のあたりになのではないかと思います。少しずれているかもしれませんが8000フィートのところです。

当時担当だった玉川課長は、

「まず横田空域の壁の高さなのですが、8,000フィートとなっています。その8,000フィートぎりぎりに飛んでしまうと、アメリカ空軍の接触、危ないので、それより高く飛んでいるのは事実でありまして。蒲田上空で9,000フィートは確保となっておりますので、幅がありますが、9,000フィートから1万フィートの高度で大田区の上空を通過していると認識しております。」と発言されています。

今回の新飛行ルートで旋回する際に、横田空域に侵入するあたりの高さですが、国交省の説明をみると3000ftから4000ftです。

3000から4000で飛ぼうとしているということは、横田の空域の壁高さが、3000ft以下になるということです。

これを、大田区にあてはめると、いまは、KAMATというポイントがあり、9000ftに制約されていますが、前回の空域削減に照らし合わせると3000ft。飛行高度がほぼ三分の一になるということです。

確かに、南風時の内陸飛行で大田区の住宅地上空は飛びませんが、この新飛行ルート案は、同時に横田空域削減が行われることは、国、大田区の説明から明白で、その数字も出ています。

そうなると、旅客機に開放される空域は、南風時の15時~19時に限ったことなのか、それ以外の時間帯もなのか、旋回部分だけなのか、現在の8000ft部分が3000ft以下か、空域がどこまで解放されるのかなど、説明されなければならないことが、やまほどあります。

以下の右図、黄色い空域の壁のどの部分がどこまで小さくなるのかが明らかになっていないということです。

特に、東京都も国土交通省も横田空域全面返還を望んでいますが、東京都も国交省も、空域されたあとの飛行機の飛び方についての規制がありませんから、都心を低空で飛行機が飛ぶことになります。

国交省は、大田区はじめ都心部の飛行に影響が及ぶことについて考えておらず、返還だけを主張していることが、この間の国交省や東京都との懇談から明らかになっています。

 陳情書にある、

「横田の空域が削減され、戻ってくればもっと効率的な飛び方もできるよということも言っているはずです。言っているということは、そういう何といいますか要するに騒音が出たり、頭の上を飛ぶという、そういう事態も想定しなければいけないわけなので、その点について私たちはちょっと間違えましたと思っているわけ。そこがないとおかしいと思っているのです」

という発言は、平成21年1月の羽田空港対策特別委員会において公明党の冨田委員がしておられます。

空域が削減されれば、私たちの頭の上を飛ぶようになる事態も想定しなければいけないのにそれをしなかったことへの反省の発言だと思います。

私は、同じことを繰り返さないためにも、新飛行ルート案の前提に横田空域一部削減、それも8千ftが少なくとも3千ft以下であることが明らかになったいま、陳情者の指摘するように、今から万全の備えをすべきと考え採択を主張します。