毎年、この時期に改正される職員定数条例ですが、私は、民営化、民間委託時代における職員定数の意味は、それ以前の時代と大きく変わってきていることの問題提起をしつづけています。

日本の公務員は世界で最も少なく効率的と言った発言をなさるかたがいますが、行政需要も公務員の担う役割も異なるうえ、行政目的を公務員だけで担っている国とそうでない国があるなかでの比較は一律にできません。非正規、委託、指定管理など様々な形態で担う時代に、「公務員の数」だけをもって行政運営の効率性を論じるにはふさわしい指標ではありません。

そこで、条例改正にあたり、民営化、民間委託、そして行政をささえる職員の働きかたが多様化している時代における「職員定数条例の意義」について大田区に尋ねましたが、大田区では、
「定めに従い、定数臨時職員・非常勤職員以外の職員を条例で定めている。多様な提供方法で実施されているのは、行政運営の基本である最小の経費で最高の効果をあげるため。何をどの提供方法にするのかについては、個々にコスト・効果に基づき適切な判断をしている。区民サービスの在り方や総量は、その時々で異なるため、大田区全体で事業のボリュームや雇用の総体を一元的に人という要素でとらえるのは困難。効率的な行政運営をめざした結果として職員定数に現れているものと考えている。」
と答弁しています。

個々の事業についてコスト・効果について判断していると言いながら、事業のボリュームや雇用の総体を一元的に人という要素でとらえるのは困難といった矛盾した答弁を行っており、民営化時代の職員定数の持つ意味合いは、直営がそのほとんどだった時より、形骸化したものになっていると言わざるを得ません。

現在、区は、その一部について、アウトソーシング指針に基づく検証結果を公表し、老人いこいの家、児童館、保育園、障害者施設などについて年間運営費を比較していますが、今後は、人という指標での把握も行い、民営化・民間委託の検証を行うべきであると考えます。

区が、答弁で
「外部化をしたから減っているのでは無くそれは要素の一つにすぎない。事業の廃止縮小による新規事業の開始、事業の拡充による事業の増もある」
としているように、現状の、定数減が、民営化に伴う減なのか、事業の変化や経営効率化に伴う減なのかあいまいなところに問題があり、現状のままでは、無意味な数字の公表でしかありません。
実態に即した区政分析を求めます。