アクロス福岡という福岡県庁の跡地に建てられた施設の屋上緑化を見てきました。
 この施設は、「福岡県国際会館(仮称)提案競技」の募集に伴い提案された6グループの提案の中から選ばれていて、その審査講評でも、屋上緑化されている「ステップガーデン」が、緑豊かな環境作りに成功していることが評価されています。
 
 アクロス福岡は、1995年竣工の地上14階、地下4階、高さ60mの建物で、南面が階段状の屋上庭園となっています。13層からなるステップガーデンは、横幅が120m〜98m(階によって異なる)、奥行きが6mで、当初76種類37,000本の樹木が植えられていましたが、現在では110種を超えています。これは、枯れるなどした際の植え替えと、鳥などが運んできた種子が自然に芽吹いたことによるものだそうです。

 竣工から8年を過ぎたステップガーデンの植物は、建物完成当初の写真とは比較にならないほどこんもりと育ち、見るものに安らぎを与えてくれます。
 降雨水が、ステップガーデンの人口土壌に浸透・保水された後、余剰の水は、自然の山の日排水システムに倣い、上階のステップガーデンから地上階の植え込みや池へ流れるシステムをとっていたり、最上階の降雨水を地下4階の貯水槽(600t)に貯留するなど、雨水を有効に活用する仕組みを持っています。

 竹中工務店と九州大学、日本工業大学が共同で行なった研究によれば、コンクリートの表面温度が50度の時に、38度であるなど、温暖化を抑制する効果があったそうです。 

 ただ、維持、管理には相当の手間と費用がかかっているようです。水やり・害虫駆除・薬剤散布・落ち葉の掃除・剪定。薬剤散布の薬剤は環境汚染に配慮した薬剤を選んでいるそうです。
 50cmの人口土壌は、屋上緑化としての深さは十分な方かも知れませんが、大地に根付く植物に比べれば浅く、風の対策にも充分配慮しているそうです。