先日(10月17日)、大田区都市計画審議会は、大田区都市計画審議会始まって以来初めて、諮問に対して反対しました。
 
 都市計画審議会は、用途地域や容積率、都市施設の設置や地区計画などの都市計画を定めるときに、都市計画案を調査審議する機関です。
 設置は、都市計画法に基いていて、都市計画審議会の設置が義務づけられています。
 
 前回の報告でも言及していますが、区市町村の都市計画決定であっても、都道府県の同意が必要なため、地方主権の視点からみると十分な権限委譲がされてないという問題があります。

 今回は、大田区城南島の産業廃棄物処理施設(建設廃棄物リサイクル施設)が、隣接する土地を購入し、施設を拡張する都市計画決定を行なうための審議を行なっています。

 大規模な産業廃棄物処理施設の都市計画決定は、東京都の都市計画審議会が行ないいますが、その際、都市計画法第18条により関係区市町村の意見を聞くと定められています。
 
 東京都の都市計画決定ですが、大田区の意見をきくと法で定められているため大田区の都市計画審議会が審議をおこなったものです。

 都市計画審議会のメンバーは、専門家や議員、区(大田区では)民、関係行政機関の職員から構成されていて、大田区では、大学教授、弁護士や建築デザイナーなどの専門家6名。議員6名。警察や消防、青年会議所に加え、自治会連合会、商店街連合会、工業連合会などの代表が、区長の委嘱のもと委員になっています。

 大田区の臨海部は、日本の産業構造の変化の影響を大きく受けている地域で、製造業が移転や廃業したあとの多くに廃棄物処理業者が転入しています。
 
 城南島は、東京都が、「スーパーエコタウン」という産業廃棄物処理施設の集積地として位置づけられており、多くの家電製品、パソコン、食品、建設廃棄物などのリサイクル施設が設置されてきました。

 東京都が、環境アセスメント(環境影響評価)の必要な最低敷地面積3000㎡をわずかにきるかたちで敷地を販売してきた結果、どの施設も施設単体での環境アセスメントが必要ない状況で廃棄物処理を行っています。

 これに対し、これまで大田区は、産業廃棄物処理施設についての大田区の都市計画審議会に際しては、全体としての環境影響評価をすることを東京都に対し求めてきました。 しかし、これまで東京都から、それに対する配慮や対策などは講じられたことがありませんでした。

 今回の否決は、そうした、広域廃棄物処理のみを視点に、大田区(地元自治体)への配慮なしに進める東京都の産業廃棄物処理姿勢に対し、大田区(地元自治体)が容認の限度を超えたことを示すかたちになっています。

 残念ながら、この結果を受けた東京都の都市計画審議会は、同意しています
 しかし、地元自治体の反対を受けたことへのなんら配慮なく、今後の産業廃棄物処理施設の設置・運営がなされるとするならば、東京都の姿勢に大いに問題があると言わざるを得ません。


なかのひと