この会の主催は、早稲田大学大学院公共経営研究科と早稲田大学マニフェスト研究所。
大会の実行委員長は、元三重県知事ので現在、早稲田大学マニフェスト研究所所長の北川正恭氏。
当日は、マニフェスト選挙を行なった県知事のマニフェストを知事が報告した後、その県知事のマニフェストを評価採点した内容を第三者評価者が発表した。
*知事と第三者評価者は、以下の通り。
神奈川県知事 松沢 成文 四日市大学教授 竹下 譲
岩手県知事 増田 寛也 三菱総合研究所地域政策研究センター長 川村 雅人
福井県知事 西川 一誠 横浜国立大学大学院教授 小池 治
佐賀県知事 古川 康 早稲田大学大学院教授 塚本 寿雄
埼玉県知事 上田 清司 言論NPO代表 工藤 泰志
評価は、言論NPOが作成した評価基準に基づき、①形式要件②実行過程③進捗・成果④評価者判断の4項目にわたって行なわれた。例えば、①の形式要件については、1.理念とビジョン、目標が示されているか2.目標設定は以下の要件を備えているか:具体的、分かりやすさ、検証可能性3.目標実現のための政策体系が描かれているか4.目標実現のためのロードマップが描かれているか(何を、どのように、いつまでに実行する)5.ビジョンと目標は整合するか、の5項目について各、6点満点で採点していくことになる。
それぞれの知事の総合点は、以下の通り。
神奈川県知事 松沢 成文 81点
岩手県知事 増田 寛也 88点
福井県知事 西川 一誠 81点
佐賀県知事 古川 康 86点
埼玉県知事 上田 清司 79点
ちなみに、マニフェストの説明や、パネルディスカッションでの、マニフェスト選挙の持つ意義や問題点などについての話から受けた私の印象は、総合点の結果とほぼ同様。多分、偶然だと・・。
これまでの曖昧な公約選挙から、数値目標を掲げ、財源を明確にしたマニフェスト選挙に変わることで、有権者が、政策決定に関与できるようになる。私たちが手に入れたつもりでいた国民主権・住民自治・民主主義を実現するのがマニフェスト選挙であると言う言葉が深く印象に残った。
そうした視点からも、有権者にわかりやすいマニフェストを示すことが重要になってくる。
また、現在の公職選挙法では、選挙期間中にマニフェストを使用することができないため、公職選挙法の改正が望まれる。