食品リサイクル工場見学②

プラスチックの混入した食品ごみから家畜のえさ?

 ※見学を終えて特に気になったのは、私たちの口にする家畜のえさになる廃食品の状態でした。具体的には、腐敗の問題と、混入の問題です。
 腐敗については、腐っていないものを受け入れていると言う説明でしたが、受け入れ時点でたとえ腐っていなくても、回収、そして、設備稼動までの保管している間に腐敗してしまう可能性が無いとはいえません。実際に、食品の腐敗についてのチェックシステムは無く、受け入れ廃食品を保冷する設備も勿論ありません。
 施設には、臭気を取り除くための設備がありました。
 また、受け入れ食品は、大きなプラスチックのゴミ袋に入れられて回収され、それがそのまま設備に投入されます。
 施設の設置にかかわる大田区の都市計画審議会での審議の際には、油であげる前の段階で、風圧で混入物を飛ばすと言う説明をうけましたが、実際には、油であげたあとにその処理をしています。
 真空状態にすることで沸点を下げ水分を除去するわけですが、真空状態がプラスチックにどのように影響するのか大変気になるところです。
 油で揚げた後、ふるいにかけるとともに風でプラスチックをとばすということですが、最終的には、0.5〜1%混入するそうです。配合飼料の3〜5%にこの飼料がつかわれるので、0.005×0.03〜0.01×0.05%の混入になります。

 施設のフル稼働には遠い現状や、食品リサイクル法の削減割合のアップに伴い、受け入れごみが飼料化に適さない事業者(=例えば、コンビニやスーパーなどは、包装が多く適さないため、要請があっても受け入れないと施設の方から説明を受けました。)からの依頼などが有った場合にも、分別の守られた廃食品のみの受け入れと言う姿勢を守ることができるのかどうかは大変気になるところです。

 あなたは、このえさを食べた鶏や豚を食べたいと思いますか。
 店頭に並ぶ食肉のトレーサビリティー(製造履歴)は、まだ一部で確保されているのみで、ましてやえさやその成分まで私たちが購入時に知ることはできません。

 配合飼料会社では、コストの安いこの配合飼料原料を積極的に購入する姿勢だそうです。