「やさしいまちづくりの会」の環境福祉展担当メンバーで話し合った結果、やはりお呼びしよう!ということになりましたが、PIO4階の広い会場に何人集まるのか大変不安でした。
浅野さんは、2時開始少し前に到着されると、用意した控え室には入らず、「直接演壇に立ち話し始める。5人いれば良いから」とおっしゃいます。
5人は極端ですが、浅野さんが演壇に立たれたときには、まだ会場はほとんど空席。お呼びした浅野さんに申し訳ない気持ちで始まりましたが、2時を過ぎる頃には、用意した200席はほぼ満席。その後も大勢の方がお見えになり、結局、予備に用意した席も開放し二百数十名の方にお集まりいただきました。
浅野さんは大変お忙しそうで、次の予定が詰まっているにもかかわらず、短い時間を使い、予定に無かった書籍にサインまでしてくださいました。サインをしている間のユーモアたっぷりのやり取りに、気さくな人柄を感じました。
今年は、講演の回数が非常に多く、来年からは、講演の回数を減らす予定だとうかがい、平日でしたが思い切ってお招きして本当に良かったと思っています。
受付をしながら聞いていたので、一部分しか聞くことが出来ませんでしたが、印象に残った話をいくつか。
・ボランティアの本来の意味は志願兵。自発性を意味し、ただであるという意味ではない。ボランティアは「やむにやまれぬ心の動き=恋と同じ」
・「雑居の思想」が大切。様々な人が地域に係ることでその地域に底力がつく。例えば、知的障害者のグループホームを受け入れた横浜市の桂台地区は地域の底力があるといえるが、その底力は最初からあったものではなく、そこにグループホームが出来、雑居したことで底力がついた。十度重複障がい者のグループホーム建設の地域説明会当初は、横浜の田園調布といわれる地域だと受け入れられなかった。お母さんから障がい者の皆さんは散歩しますかと聞かれ、どう答えるか迷ったが、散歩すると答えた。それに対して、良かった、私も乳母車で一緒に散歩しますと返ってきた。こうした地域とのふれあいから、地域とは、平和とは、政治とは、社会とは何かを教えたもらった。
・何でも良いからではなく、「これをしたい人」と明確に目的を示して人を集めることが大切。活動を用意して集まってもらうこと。できないことはしない。
私の周囲にも、仕事で取り組んだ福祉がライフワークになっている方がいます。「・・・ねばならなかったこと」が「やむにやまれぬ心の動き」になったのですね。