そこで、既に容器包装リサイクル法対象のその他プラスチックのリサイクルコストについて、既に導入している横浜市の状況を調査しました。
資源化するためには、
①プラスチックを中間処理場に収集・運搬する
②持ち込んだプラスチックを選別しリサイクルできるものとそうでないものに分ける
③分けたプラスチックを梱包する
という大きく分けて3つの作業が必要です。
ゴミの総量は変わりませんので、収集・運搬費用は、ほとんど変わらず、増えたとしてもわずかだと思いますので、選別・梱包の中間処理費用についてみてみましょう。
横浜市では、中間処理を入札により3つの事業者に委託しています。
入札にならず随意契約だった事業者はトンあたり¥35,000と一番高く、入札によって決まった事業者は、トンあたり¥13,500と¥18,000、平均すると横浜のその他プラはトンあたり¥27,000で処理されています。
この費用には、施設や設備の費用も含まれます。
(横浜市の分別収集品目処理委託実績と横浜市からのヒアリングより)
この費用を東京23区の清掃工場での焼却費用と比較してみます。
可燃ごみ処理にかかる経費は、一部事務組合の事業概要から平成17年度で約¥18,000。それに、埋め立て持ち込み費¥3,500が加わるとトンあたり¥21,500になります。
リサイクルのほうが必ずしも安いとはいえませんが、横浜では、トンあたり¥13,500や¥18,000で処理している事業者もありますので、必ずしも焼却の方安いという結果にもなりません。
横浜市は、5月1日から、手間をかけて分別に協力している市民が、不公平感を抱かず、やる気を無くさないで今後も分別を続けられるよう、分別ルールを守らない市民に対し、最終的には罰則(¥2000の過料)を導入しました。
きちんと分別が行われれば、中間処理経費の手選別にコストがかからず、将来的には更に中間処理費が安くなる可能性があります。
リサイクルによってごみ量を減らし、清掃工場を減らすことができれば、更に経費は削減できるでしょう。