様々な勉強会に参加し、また、三重県や四日市市の議会に視察にも行きました。
また、先日は、東京生活者ネットワークの主催で、法政大学教授の廣瀬克哉先生と「議会改革」をテーマに座談会も行いました。
自治体学会の今年のテーマは、「市民の政府を創る」でしたが、私の参加した第一分科会でも市民の政府を創るためには、現二元代表制を前提した際の、現状の議会政治・合議制代表機関の果たすべき役割と現状とのギャップについての問題提起がなされました。
マスコミで取り上げられている政務調査費も、現在の議会の抱えている問題の現象面のひとつに過ぎず、その根底には、現在の議会が本来の機能をしていないという大きな問題があります。
地方分権の流れの中、「地方政府」は、従来にも増して、その重要性が高まってきています。
では、この「地方政府」といった時、政府とは何をさすのでしょうか。
行政=役所でしょうか。
現実には、施策をつくり、予算を策定し、執行しているのは行政=役所であり、「政府」といえば、行政という感覚が強いかもしれません。
しかし、行政の行動規範を規定する条例を策定するのは議会であり、税金の使い道の是非を正すのは、選挙で選ばれた市民の代弁者である議員が構成する「議会」なのですから、「議会」こそが市民の「政府」であるといえるのではないでしょうか。
一般に、政治といえば「国会」。地方政治は、市民の関心も低く、であるが故にマスコミでもほとんど取り上げられません。或いは、マスコミが取り上げないから関心が高まらないともいえます。
今年行われた自治体学会第一分科会では、以下のメンバーがそれぞれの立場から、市民の政府を創るための方法や課題について論じました。
【コーディネーター】
◎廣瀬克哉さん 法政大学教授
【パネリスト】
◎木原克彬さん ローカル・ガバナンス研究所
◎市村次夫さん 小布施堂の社長。枡一市村酒造場代表取締役
◎岸本幸子さん パブリックリソースセンター事務局長
◎福嶋浩彦さん 我孫子市長
◎須田春海さん 市民運動全国センター代表世話人
第一分科会の報告書をまとめながら、先日、あらためて、議論を振り返りましたが、これまで、地方政治が、行政サイドからの問題解決というアプローチで語られることが多かった中で、今後は、議会という二元代表制のもう一方の機関をどのように「市民の政府」にしていくかをつきつけられていることを実感しました。
地方議員になって4年になります。様々な場面での、歯がゆい思い、或いは無力感は、当然、私自身の資質の問題ですが、一方で、議会のあり方が変わることで、解消できる部分もあるのではないかということも感じ始めています。