洗足流れは、その工事にあたって大田・ネットが、川の持つ浄化力を機能させることができるよう、
●三面護岸のコンクリートで囲ったものにせず、底をぬいて土にすること
●植物を植えること
●底を抜くことができないのであれば、底面に石を置くことでせせらぎを作り、それによって浄化力を高めること
等を提案した結果、現在の形になったという経緯があります。
残念ながら、流れの全てに要望が取り入れられていないため、コンクリートで固められている部分もありますが、底が土になっているところには植物や生き物も多く、流れが地域の方たちに大切にされている様子がわかります。
その昔には、洗足池に流れ込む湧水も豊富でしたし、洗足池の底から、噴水のように水が湧き出ていた時代も有ったようです。
現在は、湧水の量も減ってしまい機械で循環させているという残念な状況です。
最近、私も時々、洗足池の周囲をウォーキングしていますが、やはり、水辺は心を癒してくれる大切な空間です。
湧水を確保するためには、雨水浸透ますや透水性アスファルト舗装への取り組みが求められます。
透水性アスファルトは、水はけのよさによるハイドロプレーン現象の防止効果や、水しぶきがあがらない、消音効果など車からのメリットが強調されがちですが、温暖化対策や地下水・湧水の保全への効果も期待できます。
川を、ただ水を流す場所としてとらえるのではなく、自然の循環のひとつの形であるという根本的な機能を忘れることなく、水の循環を守るために私たちが何をすれば良いのかを基本に考えていかなければならないとあらためて感じました。