アスベストセンターは、DS-2(N95)と呼ばれる正しく
つければアスベスト粉塵を9割程度吸うことを避けられる
マスクを500個現地に持参し、アスベスト飛散被害を防ぐ
ための提言を行いました。
阪神淡路大震災の時にも、建物が倒壊し、大量のアスベストが
飛散したと言われています。
がれきの撤去作業が始まっていますが、アスベスト建材の
アスベスト飛散が心配されます。
先日、アスベストセンターが仙台を訪れ、現地でのがれき
撤去作業などに伴う下記のような提言を行いました。
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2011年3月20日
東北関東大地震被災地におけるアスベスト対策についての緊急提言
中皮腫・じん肺・アスベストセンター
特定非営利活動法人東京労働安全衛生センター
1.国土交通省による建物アスベストの迅速な調査の実施
被災した自治体は、人命救助や被災者の支援に追われ、建物からのアスベスト飛散による調査(対策前にまず調査が必要)すら十分取れない状況におかれている。国土交通省はアスベスト対策ワーキング委員等を活用し、建物からのアスベスト飛散の実態を把握するために迅速な調査を実施すること。
2.(半)倒壊した建物のアスベスト対策
(1) 作業者に向けた個人ばく露対策として呼吸用保護具(マスク)の配布
①簡易防じんマスクでは不十分(法的にもアスベスト作業は不可)
少なくともRL-2又はRS-2(粒子補修効率95%以上、4千円程度)を配布
②使用法と注意事項のパンフレットを入れる(別紙参照)
(2)周辺でのばく露防止のため簡易防じんマスクの配布
①簡易防じんマスクはDS-2(N95)以上を推奨
②使用法と注意事項のパンフレット作成と配布
(3)アスベスト含有建材除去の注意のパフレット作成と配布
(4)アスベスト含有成形板(レベル3)用廃棄袋の作成と配布
①注意書きを入れる
②レベル1、レベル2の袋も準備し、必要に応じて(3)のパフレット配布
③レベル3はオリジナルの大袋、ガムテープも必要
(5)自治体の廃棄物保管場所での分別回収と(1)、(3)、(4)の配布
(6)優良なアスベスト除去業者の紹介
3.NGOが実施する活動への支援
(1)前項の防じんマスク等を配布する活動
(2)現地での建材のアスベスト含有分析
(3)現地でのアスベスト濃度測定、公開、注意喚起
(4)自治体職員、建物診断士、ボランティア、被災地の市民に対するアスベストばく露防止対策(適切なマスク装着方法を含む)の教育・啓発活動
(5)前記(1)〜(4)のマスク、機材等を車両に積載し被災地を巡回する活動