毎年、夏休みになると学校からサマースクールの案内が来た。
サマースクールは息子の通っていた学校特有のものではなく、他の学校で行っているところも多かった。
中には、中学校で小学生から中学生まで集めて行っているところもあった。その学校の生徒ではなくても、他校の生徒でも受講できる。学習に関する講座からスポーツ、美術、趣味的なものまでプログラムも多岐にわたっていた。会員制のスポーツクラブがその施設を使って行っていたりもした。
息子も興味のある講座を友人と相談して幾つかとっていたりした。
ビルが林立し子どもの遊び場が少ない香港でのサマースクールは、子どもがのびのび過ごせる場にもなっていた。
そんなサマースクールの見方が変わったのは、息子のアメリカ人の友人のお父さん(;ジョー)と話してから。
アメリカに帰国した息子の友人宅でひと夏過ごした時に、二人をアメリカのサマーキャンプに行かせた。現在60を過ぎているジョーいわく、彼が子どもの頃には、アメリカにサマーキャンプやサマースクールなど無かったという。
しかし、今では、ほとんどの地域で、地域主催のサマースクールが行われていて、地元の子どもたちは非常に安価に通わせることが出来る。或いは、地元の子ども以外は受け入れていない地域もある。他にも、教会やボランティア、企業など様々な団体がサマースクールやサマースクールを行なっている。
サマースクールやサマーキャンプは、女性の社会進出と共に根付いてきたものなのだという。
アメリカの学校の長い休みは夏休み。クリスマスやイースターは親も休むから夏休みの子どもの過ごし方さえきちんとすれば、子どもを持ちながら働き続けることが出来る。
現在の日本では、ほとんどの自治体が学童保育を行っている。
夏休みもこどもたちは学童保育に通う。
大田区でも、わくわくスクールなど、過ごし方を選択できるしくみが始まっているが、40日の休みのほんの数日のことだ。
日本でもサマースクールを実現できないものか。