まん延防止に見る、コロナ特措法など、ドイツの全権委任法的な法令やしくみが増えている心配
コロナ特措法が提案されていた時、私が心配したのは、緊急事態宣言の前段階でも私権制限を拡大できるようになることでした。
その時私は、
これだと、
◉緊急事態宣言解除後も、私権制限されちゃう、ことになるのでは(怒)
とTwitterでつぶやきました。
罰則・支援で実効性確保=「まん延防止措置」新設―コロナ対策法成立 | nippon.com
今、まさに、【緊急事態ではありません】が、まん延防止措置がとられ、緊急事態と同じ状況にしようとしています。
特措法は、【まん延防止】は、緊急事態でなくても(緊急事態宣言の前段階でも)、緊急事態と同じことができるようにしている法律なのです。
実は、こうした、行政に、法的根拠を必要とする権限でありながら、権限を拡大している、白紙委任的権限が、大田区の中でも増えています。
「区長が定める時」は、使用料の減免が出来たり、使用許可したり、するように条例や規則等を次々改正(変更)しています。そうした条例改正を見つけたとき、私は必ず反対していますが、首長(区長)の行政権限を無条件に(要件を定めず)拡大することを理由に、他会派が反対するのを討論で聞いたことがありません。
多くの(大田区の)議員は、首長への白衣委任を問題視していないのです。
実は、今、私は、大田区の地域防災計画を変更し、緊急事態時の組織に、「危機管理監」というポストを作って、そこに情報と権限を集中させようとしていることを問題視しています。
しかも、その組織図に、議会はなく、区長も、危機管理監を通じて情報得、決定に係るように見えます。
地方自治の二元代表である、首長と議会が、緊急事態に無力化するように見え、大田区には意見を出しています。
そう思って、ワイマール憲法を無力化したといわれる、全権委任法を調べたら、正式名称が「民族および帝国の困難を除去するための法律」だと知りました。
全権委任法は困難の除去を目的に、権限を集中させ、速やかな意思決定が必要だとした結果権限が集中し、その権限が暴走しました。
コロナ、という【困難】=危機の際には、私権を制限しないと命も健康も守れない、と特措法をつくり、私権の制限を前広に、あるいは、いつまでも続ける今の状況
災害時には、情報を速やかに上にあげ、意思決定をスピーディーにと、ICTを駆使し、情報と決定権を危機管理監に集中させようとしている大田区の地域防災計画
厳しい私権の制限で、コロナの感染の安心を得られているという実感はありません。それどころか、全権委任法の発想に、どこか似ているところがあるように感じています。